パソコン教室運営のマミオン(東京・新宿、森万見子社長)が「大人のための算数・数学教室『大人塾』」を始めたのは11年秋。当初、受講生は月に数人だったが、現在はオンライン講座を含めて年間1000人以上が門をたたく。学び直すのは昇格などの試験を控えるためで、ほとんどが大手製造業やサービス業で働く現役の社員だ。 「つい先日も大手金融機関で新入社員200人に8%の消費税の計算をさせたところ、半数が税抜き価格に1.08を掛けることができなかった。これが日本の現実」と森社長は明かす。大人になって初めて算数の大切さに気付く人々が増えている現実に、こんな不安を感じる方もいるに違いない。「そもそも日本の教育は大丈夫なのか」と。 明治期から100年以上の歴史を持つ日本の教育。とりわけ戦後の日本型教育はあまねく学びの場を提供できるシステムとして国際的にも評価されてきた。 もちろん課題もあり、例えば画一的な教育の結