「年末の挨拶はアポなしでオッケー!」みたいな風潮を抹殺したいと常々思っている。なぜなら、今、年末の挨拶にアポを取らずに来る図々しい客のせいで、僕の気持ちが折れそうだからである。こちらの仕事が納まらねえ。「そんなの断れよ(笑)」と仰る方もおられるだろう。僕個人の問題ならばスパっとそうするが、会社対会社の話なのでそう簡単にはいかないのだ。そもそも、僕が「年末の挨拶に伺いましたー!」とキラキラ笑顔の来客に「無礼者!帰れ!」と言えるようなタフな心を持った人間であれば、会社勤めなどしていない。つまり、アポなし年末挨拶客との戦いは、会社に勤めているかぎり永遠に続くのだ。きっつー。告白しよう。僕自身も長年、アポなしで年末挨拶をしていた。だから今更、アポなしヤメろなんて、わがままなのは、自分でもわかっている。ただひとつ、お利口な僕は、アポなしの挨拶巡礼のなかでひとつだけ禁句を設けていた。そのフレーズだけは