「絵を描かない高畑の「演出」というポイントに注目」と企画展の意図に書かれているのですが、それが成功しているのかというと、何とも言い難いという感想です(冒頭で言ってしまうのもアレですが)。 奇しくも今年、富野由悠季監督の展覧会も開催されていますが、富野監督は当初「演出家の自分に展覧会で展示するものなど無い」と反対されたそうです(御大はツンデレなので一応言ってみた感はあるのですが)。それは一理あるというか、絵はアニメーターや背景美術の方が描かれたものなので、それらに対し、脚本や絵コンテから、演出技法とか作家性がどのように込められているか、という読み解きが本展で展示されているのかというと、そうでもなくて、まあ回顧展ということですかね… 資料として見られてよかったと思ったのは、『太陽の王子 ホルスの大冒険』の時に、製作担当の原徹氏が、高畑氏・大塚康生氏両名に対し、スケジュールの遅延状況報告とリカバ