ブックマーク / realsound.jp (24)

  • BLの源流『JUNE』元編集長・佐川俊彦インタビュー「女の子は美少年の着ぐるみを着ると自由になる」

    1978年に『Comic Jun』として創刊され、同名ブランド「JUN」があったことから第3号より『JUNE』と改題されたこの雑誌は、女性向けの男性同性愛をテーマとした点で後のBL(ボーイズラブ)の源流となった。かつて“JUNE”は、このジャンルの総称でもあったのである。マンガ中心の同誌は一時休刊をはさみつつ1980年代に熱心なファンを獲得し、1982年より姉妹誌『小説JUNE』も発行された。だが、BL台頭後はテイストの違いから退潮を余儀なくされ、2013年に『JUNE』ブランドの雑誌は姿を消した。『JUNEの時代 BLの夜明け前』は、アルバイト時代に同誌を企画して編集に携わり、やがて編集長となった佐川俊彦の回顧録である。彼は、時代の推移をどのように見つめていたのか。(円堂都司昭/6月10日取材・構成) 改題前の創刊2号と改題後の3号 ――若い頃からマンガに親しむなかで、『JUNE』という

    BLの源流『JUNE』元編集長・佐川俊彦インタビュー「女の子は美少年の着ぐるみを着ると自由になる」
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    guru_guru 2024/07/01
  • DCPRG『構造と力』リリース20周年 菊地成孔が語る、オルタナティブなグルーヴの現在

    音楽家で現在は音楽ギルド・新音楽制作工房も運営する菊地成孔。彼が率いていたDC/PRG(Date Course Pentagon Royal Garden/当時はDCPRG)による2ndアルバム『構造と力(Structure et Force)』が、2003年9月25日の発売から20周年を迎える。 作の収録曲は前作『アイアンマウンテン報告』と比べ、さらにクロスリズムやポリリズムにフォーカスしており、当時としては律動的かつかなり先鋭的な内容だった。特に当時、4拍子と5拍子が同時に鳴るリズムを踊れる楽曲に落とし込んだのは驚嘆でしかない。 しかし執筆家でもある菊地が膨大なテクストを残した副作用なのか、雑誌カルチャーの衰退が原因なのか、音楽そのものを具体的に語ったインタビューはネット上にほとんどないのが実情だ。そこでリリース20周年を期に『構造と力』の音楽的な回想を依頼。 「5」という数字(ペン

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    guru_guru 2023/09/24
  • ラウドロックは世代&ジャンルを越えて広がり続ける 海外メタルシーンの変遷とともに辿る“進化と功績”

    特集「ヘヴィメタルの最新動向」では、2010年代後半〜2020年代にかけて、より越境的な広がりを見せているメタルの現在地について考察してきた。稿では日のオーバーグラウンドな音楽シーン、特にこの夏盛況を見せたロックフェスにおけるメタルやラウドロックに焦点を当ててみたいと思う。 2010年代はバンド自ら主催するフェスが乱立した時代。そこで台頭したのがラウドロックである。ラウドロックは、パンクやメタルをルーツにした“ラウドなロック”を指すざっくりとした呼称だが、バンド自らが主催フェスなどを通して“ラウドロック”を定義づけていくことで、フェスシーン全体の顔役となるまでに進化してきたという歴史がある。また、そうしたラウドロックをルーツに持つ若手世代の台頭で、最新のJ-POP方面からも、メタル的な要素を取り込んだ音楽が少しずつだが頭角を現し始めていることも事実だろう。 そこで、ラウドロックを起点に

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    guru_guru 2023/09/01
  • メタルは“開かれた音楽”として発展する ポップスやヒップホップなど広範なジャンルへの浸透も

    近年のポピュラー音楽シーンにおけるメタル要素の普及・偏在化 この記事の趣旨は「近年(2010年代終盤〜2020年代以降)のメタル動向の総括」なのだが、それを具体的に述べる前に、読者の方々、特に「メタルは自分とは関係ない」と思っている人に知ってほしいことがある。 ①音楽ジャンルとしてのメタルをあまり聴いていないと思っている人でも、メタル的な音を耳にする機会は実は多い。 ②近年、世界的に大きな支持を得ているカルチャーがメタル由来の意匠を用いることが増えてきているため、メタル的な視覚要素が人目に触れる機会も非常に多い。 まず、①について。例えば、リナ・サワヤマやフィービー・ブリジャーズはインディ〜オルタナ方面の音楽ファンから大きな支持を得ているが、ともにメタルに影響を受けており、いずれもMetallicaのカバーアルバム『The Metallica Blacklist』(2021年)に音源を提供

    メタルは“開かれた音楽”として発展する ポップスやヒップホップなど広範なジャンルへの浸透も
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    guru_guru 2023/06/05
  • くるりが田中宗一郎と語り合う、音楽作家として迎えた確かな変化 ポップと実験を往来してきた特異なアティテュードの変遷

    くるりが田中宗一郎と語り合う、音楽作家として迎えた確かな変化 ポップと実験を往来してきた特異なアティテュードの変遷 くるりの新作『愛の太陽 EP』が3月1日にリリースされた。映画やドラマのタイアップ曲を中心に、歌に重点を置いた6曲がパッケージされた同作は、岸田繁(Vo/Gt)曰く「全曲普通にいい曲よね」と思える楽曲がEPになるという、くるりとしては珍しいリリース形態。そんな作品性ゆえ、“聴き手に寄り添うくるり”と、“実験精神に溢れたくるり”という二面性に今一度思いを馳せたくなると同時に、特にこの10年のくるりのディスコグラフィと並べて聴いても違った感触を得られるEPと言えるだろう。 今回リアルサウンドでは、くるりの岸田、佐藤征史(Ba)と、初期から彼らの作品を追ってきた音楽評論家・田中宗一郎の鼎談をセッティング。アルバム『天才の愛』(2021年)を経て今作に繋がるモードを紐解いていくうちに

    くるりが田中宗一郎と語り合う、音楽作家として迎えた確かな変化 ポップと実験を往来してきた特異なアティテュードの変遷
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    guru_guru 2023/03/03
  • GAUZEの解散は世界にとっても大きな損失だーーISHIYAが綴る、偉大なハードコアパンクバンドの功績

    GAUZEの解散は世界にとっても大きな損失だーーISHIYAが綴る、偉大なハードコアパンクバンドの功績 2022年の音楽界で、個人的に一番衝撃を受けたニュースといえば、日で最初のハードコアパンクバンドでありながら、40年以上現役で活動し続けてきたGAUZEの解散だ。 11月も終わりに近づいていたある日、筆者がボーカルをやっているDEATH SIDEの東欧オーストリアとセルビアのツアー中に、この信じられないニュースが入ってきた。 その一報はTwitterのGAUZEオフィシャルサイトのツイートだった。 「GAUZE解散の報告 現メンバーになって以来、一人でも脱退したら解散と決めていましたが、この度それが現実となってしまった為、日GAUZEは解散する事になりました。」 こう書かれていただけで、誰が脱退したのか、何があったのか全くわからない。これを見た瞬間に「GAUZEが解散したらしい」と、

    GAUZEの解散は世界にとっても大きな損失だーーISHIYAが綴る、偉大なハードコアパンクバンドの功績
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    guru_guru 2023/01/01
  • 『ぼっち・ざ・ろっく!』にはバンドマンにしか分からないエモさがある

    「バンドって結構複雑で一筋縄では行かない」という感覚を教えてくれるアニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』が最終回を迎える。作は、いつかバンド活動することを夢見るも、友達がおらず、中学の3年間ただひたすらに1人でギターを練習し続けて来た主人公の後藤ひとりが、ひょんなことからガールズバンドに参加し、バンドマンとして活動していくストーリー。 登場キャラクターの苗字がロックバンド「ASIAN KUNG-FU GENERATION」のメンバーから取られていたり、各話タイトルがアジカンの楽曲タイトルをもじったものだったり、楽曲制作に人気バンドのメンバーが参加していたりと、邦楽ロック好きにはたまらない要素が満載だ。しかし、作をより面白くしているのは「絶妙なラインで表現されるバンドや音楽についてのリアリティさ」にある。 主人公のひとりは中学生の3年間、1日6時間の練習を毎日欠かさずおこなっていた。ギターの腕前

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    guru_guru 2022/12/25
    MCが滑るってのがガアアアアアってなる。
  • 『ぼっち・ざ・ろっく!』「ちゃお」から「きらら」に作者が移籍し大ヒット! なぜ萌え系4コマ漫画誌から話題作が生まれる?

    ぼっち・ざ・ろっく!』「ちゃお」から「きらら」に作者が移籍し大ヒット! なぜ萌え系4コマ漫画誌から話題作が生まれる? 現在、少女漫画界の最大の問題は、爆発的なヒット作が長らく出ていないことである。アニメーション全体の制作数は増えているし、『鬼滅の刃』や『SPY×FAMILY』など、少年漫画からは絶え間なくヒット作が出ている。しかし、少女漫画を原作とするアニメがほとんど制作されていないのは寂しい限りだ。映画化される作品は時折あるが、社会現象になるほどのヒットには至っていないのが実情であろう。 2018年に放送が始まった『カードキャプターさくら クリアカード編』は、アニメファンの間では話題になった。しかし、あくまでも作は20年以上前に始まった漫画の続編である。それに「なかよし」の連載陣を見ると、2000年前後に連載していた漫画の続編が多い。もはや少女がターゲットではなく、大人を意識した誌

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    guru_guru 2022/11/30
  • 大槻ケンヂ×ISHIYAが語る、80年代ハードコアの衝撃 「完全に『マッドマックス』の悪影響(笑)」

    THE TRASH、GHOUL、BAD LOTS、MASAMI & L.O.X、SQWADでボーカリストを務め、1992年に34歳の若さでこの世を去った片手のパンクス・MASAMIの生き様に迫ったノンフィクション『右手を失くしたカリスマ MASAMI伝』(4月30日発売/blueprint)が、各所で話題を呼んでいる。FORWARD/DEATH SIDEのボーカリストとして国内外へジャパニーズ・ハードコアを発信し続けているISHIYAが、関係者への綿密なインタビューをもとに綴った同書は、これまであまり記録されてこなかった80~90年代のハードコアシーンを臨場感たっぷりに伝える一冊として、当時を知るアーティストたちからも様々な声が寄せられている。 筋肉少女帯や特撮のボーカリストであり、作家としても知られる“オーケン”こと大槻ケンヂもまた、同書についてTwitterなどで熱くレコメンドしてくれ

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    guru_guru 2022/07/03
  • シティポップ(再)入門:寺尾聰『Reflections』 “奇跡の年”に生まれた名実ともにシティポップの頂点

    国内で生まれた“シティポップ”と呼ばれる音楽が世界的に注目を集めるようになって久しい。それぞれの作品が評価されたり、認知されるまでの過程は千差万別だ。特に楽曲単位で言えば、カバーバージョンが大量に生まれミーム化するといったインターネットカルチャー特有の広がり方で再評価されるケースが次々登場している。オリジナル作品にたどり着かずとも曲を楽しむことが可能となったことで、それらがどのようなバックボーンを持ち、どのようにして世に生み出されたのかといった情報があまり知られていない場合も少なくない。 そこで、リアルサウンドではライター栗斉氏による連載『シティポップ(再)入門』をスタートした。当時の状況を紐解きつつ、それぞれの作品がなぜ名曲・名盤となったのかを今一度掘り下げていく企画だ。毎回1曲及びその曲が収められているアルバムを取り上げ、歴史的な事実のみならず聴きどころについても丁寧にレビュー。

    シティポップ(再)入門:寺尾聰『Reflections』 “奇跡の年”に生まれた名実ともにシティポップの頂点
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    guru_guru 2021/11/08
  • 「週刊少年マガジン」連載作品の半分がラブコメになったのはなぜ? 編集長に聞く時代背景と戦略

    「週刊少年マガジン」(講談社)連載作品の約半分がラブコメになっている。マガジン読者からすれば「何を今さら」な話だろうが、かつては読んでいたが最近は読んでいないという30代以上には驚く人もいるかもしれない。 マガジンでラブコメ作品が増えていった理由と、「マガジンらしいラブコメ」とはどんなものかについて栗田宏俊編集長のコメントを交えて考えてみたい。 マガジンの半分がラブコメになったのはなぜ? 30~40代のかつての読者には「マガジンはヤンキーマンガに強い」という人もまだいるかもしれないが、それにしてもなぜここまで増えたのか。栗田氏は「特にヤンキーマンガを強化しようとか、ラブコメを充実させようということはありません。いい作品を載せるというだけです。いい作品を載せていたら、たまたまラブコメが多かった。結果的にラブコメが多くなったのは、時代がそれを求めているからだと思います」と語る。 ラノベでも近年

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  • YOU THE ROCK★が語る、90年代ヒップホップの着火点「俺たちが恵まれていたのは、教科書がなかったこと」

    YOU THE ROCK★が語る、90年代ヒップホップの着火点「俺たちが恵まれていたのは、教科書がなかったこと」 ジャパニーズヒップホップが興隆し、日語ラップやクラブカルチャーが大きく発展した90年代にスポットを当て、シーンに関わった重要人物たちの証言をもとに、その熱狂を読み解く書籍『私たちが熱狂した90年代ジャパニーズヒップホップ(仮)』が、12月上旬に辰巳出版より発売される。宇多丸、YOU THE ROCK★、Kダブシャイン、DJ MASTERKEY、CRAZY-A、KAZZROCK、川辺ヒロシといったアーティストのほか、雑誌『FRONT』の編集者やクラブ『Harlem』の関係者などにも取材を行い、様々な角度から当時のシーンを検証する一冊だ。 書の編集・制作を担当したリアルサウンドでは、発売に先駆けてインタビューの一部を抜粋し、全4回の集中連載として掲載する。第3回は、雷の中心人物

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    guru_guru 2021/09/24
  • 『リズと青い鳥』『若おかみは小学生!』『ガルパン』……傑作を生み出す脚本家・吉田玲子とは

    とは、作品の設計図である。設計図が狂っていたらどんな建物も建たないのと同じで、しっかりした脚がなければ、映画もアニメも作れない。映画学校時代、「良い脚を悪い映画にすることはできる、しかし悪い脚を良い映画にはできない」と口酸っぱく講師に言われたことを覚えている。 今、日のアニメ界で最も信頼できる脚家は誰か、と問われれば筆者は「吉田玲子」と即答する。花田十輝も横手美智子も小林靖子も岡田麿里も素晴らしいが、設計図としての脚の安定感が図抜けており、ジャンルを問わず高水準の作品を産み出し続けている。 『映画 聲の形』『リズと青い鳥』などの山田尚子作品、青春映画『夜明け告げるルーのうた』、児童文学の映画化『若おかみは小学生!』や『かいけつゾロリ ZZ(ダブルゼット)のひみつ』、戦車や戦艦のバトルもの『ガールズ&パンツァー』と『ハイスクール・フリート』、女性に人気のスポーツもの『弱虫ペダ

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    guru_guru 2019/01/21
  • 映画館のWeb予約システムは“エンタメ”となるか? 立川シネマシティの施策

    東京は立川にある独立系シネコン、【極上爆音上映】等で知られる“シネマシティ”の企画担当遠山がシネコンの仕事を紹介したり、映画館の未来を提案するこのコラム、第16回は“Web予約でエンタメできるか?”というテーマで。 『ガールズ&パンツァー劇場版』で日各地の音響の優れた映画館を回っては音響を監修され、映画興行の新たな地平を切り拓いた岩浪音響監督がまたも各地を尋ね、特別音響で上映するという新しい試みが話題のSFアニメーション『BLAME!』の上映が始まりました。 『シドニアの騎士』の二瓶勉が原作で、劇場公開初日からNetflixでの配信も開始されているという、今世界的に増えつつあるスタイルの公開でもあります。 Netflixの会員ならば映画館に行かずとも自宅で観られ、それどころか日付が変わったと同時に、劇場の初日朝イチ回よりも早く観られるわけです。良い時代になりました。しかしこれは映画館とし

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    guru_guru 2017/05/25
  • 岩里祐穂 × ヒャダインが明かす、名曲の作詞術「重要なのは“いかに言わずして言うか”ということ」

    作詞家・岩里祐穂によるトークライブ『Ms.リリシスト~トークセッション vol.3』が2017年4月16日に開催された。このイベントは岩里の作家生活35周年記念アルバム『Ms.リリシスト』リリースを機に、あらゆる作詞家をゲストに招き、それぞれの手がけてきた作品にまつわるトークを展開するもの。リアルサウンドでは、そのトークライブの模様を対談形式で掲載している。今回ゲストとして登場したのは、ももいろクローバーZやでんぱ組.incなどのアイドルを中心とした幅広いアーティストの作詞のみならず、作曲、編曲も手がけるヒャダインこと前山田健一。両者が手がけてきた楽曲の制作秘話を紐解くと、物語の描き方や言葉の使い方など、それぞれの特徴が浮かび上がってきた。(編集部) ももいろクローバーZ「ワニとシャンプー」 岩里:私がヒャダインさんのことを初めて知ったのが、ももいろクローバーZのシングル『猛烈宇宙交響曲・

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    guru_guru 2017/05/23
  • 『シン・ゴジラ』脚本から見えた“もう一つの物語” 『ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ』徹底考察

    第90回『キネマ旬報』ベストテンが1月10日に発表された。2016年の日映画ベストワンには『この世界の片隅に』(16年)が選出され、監督賞には同作を監督した片渕須直が選ばれた。ベスト2位に選出された『シン・ゴジラ』(16年)の庵野秀明監督は脚賞を受賞。片淵監督は『魔女の宅急便』(89年)で演出補を務め、庵野監督は『風の谷のナウシカ』(84年)の原画担当からプロとしてのキャリアをスタートさせたことで知られているが、奇しくも宮﨑駿と縁深い監督たちが、監督賞・脚賞を受賞したことになる。 さて、脚賞を受賞した『シン・ゴジラ』だが、昨年末に発売された製作資料集『ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ』(株式会社カラー)に脚が収録されたことで、活字で目にすることができるようになった。しかも、この大冊には関連の図版、関係者インタビューはもとより、複数の初期プロットから、準備稿、決定稿、完成した映画から

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    guru_guru 2017/02/03
  • 『この世界の片隅に』ドイツでの反応は? “KAWAII”を超えた日本アニメへの関心

    ドイツ西部の都市ケルンで1月28日(現地時間)、『この世界の片隅に』(英題: IN THIS CORNER OF THE WORLD)が映画祭「AKIBA PASS FESTIVAL」のプログラムのひとつとして上映された。『この世界の片隅に』のドイツ国内上映は同映画祭が初めての機会。さらに、昨年11月に海外配給が決定してから世界に先駆けた日国外上映となる。ドイツの観客はどのように観たのか、また上映作品として選ばれた理由を探りに現地を訪れた。 『君の名は。』にはないストーリーテリング AKIBA PASS FESTIVALは、日のアニメを専門としたドイツ語圏(ドイツ、オーストリア、スイス)向けのウェブサイト「AKIBA PASS」を運営する「peppermint anime」(ペパーミント・アニメ)が主催。『この世界の片隅に』は日のアニメ15作品と共に、1月21日のドイツ・ハンブルクを

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    guru_guru 2017/02/02
  • 初代ゴジラの“呪縛”から逃れた『シン・ゴジラ』 モルモット吉田が評する実写監督としての庵野秀明

    公開3週目を迎えても『シン・ゴジラ』の勢いは依然、衰えを見せない。IMAX、MX4D、通常上映と、毎回環境を変えて観ていたが、この原稿を理由にまた劇場に足を向けてしまった。高圧縮の情報量、現実の反映、オマージュ、トリヴィア、語られないまま終わった謎への解釈など、まるで20年前の『新世紀エヴァンゲリオン』テレビシリーズ放送終了後から翌年の劇場版公開にかけての熱狂が再現されているようだ−−と言っては言いすぎだろうか。いずれにせよ、繰り返し観ることで細部を語る魅力が増す作品であることは間違いあるまい。 マイナスをプラスにさせる庵野秀明のアレンジ ここでは、〈庵野秀明にとってのゴジラ〉から話を始めてみたい。というのも、特撮好きなエヴァの監督というイメージから誤解されがちだが、これまで庵野はウルトラマンほどの熱狂をゴジラには見せていなかったからだ。『シン・ゴジラ』の原点となる第1作の『ゴジラ』(54

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    guru_guru 2016/08/17
  • なぜギタリストはステージでチューニングをするのか 兵庫慎司が“積年の謎”に迫る

    ライブ中にステージ上でミュージシャンが行う、ギターやベースのチューニング。あれ、どんな意味があるのだろうか。 曲間でボーカルがMCをしている時に、チューニングをしているのはまだしも、客電が消えSEが流れ、ステージに登場してアンプ脇に立てられていたギターを手にし、いきなり1弦ずつチューニングを確かめ始めるギタリスト。みんながみんなそうではないが、けっこうな頻度で目撃する。その間、こっちは演奏スタートを待ってぼーっとSEを聴いていなきゃならないことになる。そもそもギターはきっちりチューニングが合った状態でそこに置かれているはずなわけで、あれ、意味あんの? 何年か前に、その筋のプロである知人ふたりにたずねてみたことがある。ひとりは元々楽器店で働いていて、レコード会社へ転職して以降一貫して制作畑で仕事をしてきたディレクター(仮にYとします)。もうひとりはさまざまなバンドを手がけてきて、今も日々大忙

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    guru_guru 2015/09/14
    鉄弦の伸び切る前のほうが音が厚くて好き。でもその状態だとすぐに狂う。そうじゃなくてもすぐに狂う。
  • パスピエが提示する、リズムの“新モード”とは?「『四つ打ちの中で新たな解釈を生み出さないと』と危機感が生まれた」

    パスピエが提示する、リズムの“新モード”とは?「『四つ打ちの中で新たな解釈を生み出さないと』と危機感が生まれた」 パスピエが、9月9日にメジャー3rdアルバム『娑婆ラバ』をリリースした。同作はアニメ『境界のRINNE』(NHK系)のオープニング・エンディングにそれぞれ起用されたシングル表題曲「トキノワ」「裏の裏」など12曲を収録。バンド全体がさらにビルドアップされていることを感じさせるバラエティに富んだ内容に仕上がっている。 リアルサウンドではこれまで、バンドの中心人物・キーボードの成田ハネダと、パスピエの特徴の一つであるアートワークや歌詞を手がけるボーカルの大胡田なつきに話を訊いてきたが、今回はメンバー全員にインタビューを行なった。パスピエが同作で挑戦したことや、5人それぞれが思う“パスピエらしさ”、バンドが向き合ったストレートな表現について、存分に語ってもらった。 「結局のところ、この

    パスピエが提示する、リズムの“新モード”とは?「『四つ打ちの中で新たな解釈を生み出さないと』と危機感が生まれた」
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    guru_guru 2015/09/13
    もう随分と長いこと若手バンドのキャリアパスにアニメタイアップが欠かせなくなったなぁ。それでも売れるとは限らないのがなんとも。