情報漏えい対策から始まった日立の取り組み 日立製作所は、2007年9月に選定された「第8回 テレワーク推進賞」(日本テレワーク協会主催)において、日本テレワーク協会会長賞を受賞した。これは、4万人の従業員を対象にしたシン・クライアントによるテレワークの大規模実施事例であり、「場所や時間に縛られない」「定席を持たない」「紙に縛られない」をテーマに取り組んだワークスタイル改革の成果である。 日立がワークスタイル改革に取り組み始めたのは、2004年のこと。当時は、情報漏えい事件が頻発して社会問題化するとともに、2005年4月の個人情報保護法施行を目前に控え、情報漏えい対策の気運が高まっていた時期だった。 「日立でも、ノートPCを持ち運んで仕事するモバイルユーザーが非常に多くなっていました。ノートPCの中には、当然のことながら、アプリケーションや会社のデータが入っています。また、いろいろな場所のP