シャープは2月6日、2009年3月期の連結ベースの最終損益が1000億円の赤字(前期実績は1019億円の黒字)になると発表した。わずか1年間で2000億円超利益が悪化することになる。1年前には“代表的勝ち組企業”とされ、株価も2000円台を保っていた。同社の収益が急速に悪化した背景と今後の見通しを探った。 業績が急速に悪化したのは、世界的な景気悪化が一段と深刻化する中で、主力商品の液晶テレビや液晶パネルの販売数量の急減、海外メーカーも含めた値下げ競争の激化による採算の悪化、円高による為替差損による利益の目減りがある。今3月期の最終赤字1000億円の要因を分析してみると、テレビ専用だった亀山工場(三重県亀山市)の一部生産ラインを中小型パネル用に改造するなど、事業構造の改革費用が500億円、液晶パネルに関する米国での独占禁止法問題に関する損失120億円、提携先のパイオニアなど投資有価証券評価損
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