NTTドコモが研究開発する5G Evolution(5Gの高度化)/6G技術の1つに「確定性通信」がある。URLLCの性能をさらに追求したもので、5G/6Gの産業用途開拓の切り札として期待される。 通信業界で今、最も熱いテーマの1つが「低遅延」だ。5G URLLC(高信頼低遅延通信)もMEC(Multiaccess Edge Computing)もオール光のIOWNも、通信遅延をコントロールすることで、リアルタイム性が要求される産業領域へと通信ネットワークの適用範囲を広げようとしている。 遅延の制御は、無線通信が最も苦手とするものの1つだ。その意味で、セルラー通信で初めて低遅延性を特徴に掲げた5G URLLCの意義は大きい。だが、5G商用化から3年を経た今も、商用環境での実用例はない。NTTドコモ R&Dイノベーション本部 6G-IOWN推進部 アーキテクチャデザイン担当部長(取材当時)の