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(2013年5月9日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) アベノミクスに沸く日本だが、一体何が急激な変化をもたらしたのか――〔AFPBB News〕 日本が長く失われていた力の源泉を再発見したことで興奮が渦巻く中、1つ、ほとんど問われないままになっている疑問がある。日本の支配者層にこれほど急激に針路を変えさせたのは何なのか、という疑問だ。 時の権力者たちは、ある瞬間には、デフレについて打つ手はほとんどないと思っていた。ところが次の瞬間には、すべての人が新首相の安倍晋三氏と、15年に及ぶ物価下落を反転させるという同氏の使命の下に結集していた。 政策の転換が非常に劇的で、市場があまりに素早く反応したため、誰もがお金を儲けるのに忙し過ぎ、何がその変化をもたらしたのか気にする暇がない。 アベノミクスに沸く日本、投資家の挨拶は「安倍万歳」? 円相場は対ドルで77円から100円近くまで下落し、輸出業者に
ゴール裏というビジネス <ケーススタディ・ミラン編> (2007.10) アーカイヴ#93。ウルトラス関連シリーズの5回目。去年の今頃『footballista』の連載コラムに3回連続で書いた、ミランウルトラスの「ストライキ」とその背景事情についてのストーリーを、ひとつにまとめました。現在のイタリアのゴール裏事情が象徴的に表れた話だと思います。 とりあえずこれで、ウルトラス話は一段落ということにします。 ※RSS全文配信に伴って、RSSフィードのアドレスを変えました。これRSS feed>です。もし登録していただいているのなら、改めてこっちを登録し直していただくと助かります。どうぞよろしく。 「僕もチームメイトも、すごく腹が立っている。ミランがこれまでサポーターに与えてきた喜び、たくさんの勝利を考えれば、こんな扱いを受ける理由はどこにもない。この春のダービー以来、ずっとこういう状態が
前回は、不登校になったときに何をしたら良いかについて掲載しました。今回もまた、現在不登校の状況下にある学生さんを対象に、「不登校を続けたまま引きこもりになり、30歳過ぎまで何もしなかった場合」について掲載しておきましょう。 尚、ここでは、一般的な一つのモデルケースとして、高校中退(或いは、高校進学歴無し)、職歴無し、30歳過ぎの男性を想定しています。これを読んでいるあなた自身がその立場になったとして読んでみて下さい。 注:当コラムについて、30代の方複数からお問い合わせがございましたので、コラム末尾に比較的多いお問い合わせ内容について追記を加えました。まず先に、当コラムで不愉快な気分になられた方がいらしたことを深くお詫び致します。ただ、30代引きこもり当事者の実情については、十分な精査を行った上で掲載しているのと同時に、「大変参考になりました」との意見も多々ございますため、掲載は継続する見
2008年4月12日、私は幸運にも東京ダービーを初めて現地で観戦することができた。長友佑都が恐るべきストライカーのフッキを抑え込み、(公式記録がどうであれ)自ら決勝ゴールまで決めてファンの心を鷲づかみにした試合だった。試合はFC東京が東京ヴェルディとの「アウェーゲーム」に2-1の劇的な勝利を収める形に終わった。 それから4年半を経て、今回は長友が出場するもうひとつのダービーマッチを観戦することになった。今回は青と黒のユニフォームを身にまとっての試合だ。インテルが哀れなミランに1-0の勝利を収めた、2週間前のサン・シーロでの試合である。 東京ダービーとは異なり、長友はヒーローになることはできなかった。もったいないプレーで2枚目のイエローカードを受け、48分に試合を終えることになってしまったからだ。だがそのわずか5日後、スタッド・ドゥ・フランスでの試合では彼はその失態を取り戻すかのように気持ち
大阪のNOONのミラーボール。NOONは4月に営業許可を持たずに客を踊らせたとして警察に摘発された。 2012年10月16日 (火) 掲載 日本のナイトクラブに奇妙なことが起きている。9月2日午前3時40分、鉄パイプを持ちマスクで顔を覆った男たちが六本木中心部のナイトクラブ、フラワーのVIP席を襲撃し、31歳のレストラン経営者の藤本亮介が撲殺された。襲撃時、店内にはおよそ200人の目撃者がいたにも関わらず、いまだに容疑者は逮捕されていない状態だ。ところが数週間後、フラワーがスタジオゲートという新しい名前と共に再開したとたん、警察は素早く動いた。10月1日、経営者の馬場幹人と従業員7人があまりにも風変わりな罪で逮捕された。だが、日本のクラブオーナーたちはこの「犯罪」をよく知っている。風営法違反、すなわち店内で人を踊らせたからなのだ。 世界でも有数のクラブ文化を誇るここ東京では、驚くべきことに
中国は9月30日の中秋節から国慶節(10月1日)の8連休に突入、それが明けると休み前の反日デモが醸造した重苦しいムードから開放された。そして、日本でも連休明けのメディアで話題のノーベル賞が、国際情勢に敏感な中国人ネットユーザーたちの間で注目を集めている。 こんな「フェーズの転換」は11月8日を「X-day」とみなしているだろう中国当局にとってありがたいはずだ。いや、これも計算済みだったのかもしれない。だが実際はノーベル賞を見つめるレベルの人たちは片時も先日の騒ぎを忘れておらず、ノーベル賞が証明する「日本と中国の差」をはっきり意識しているのだが。 それは一部の日本人が想像するような単純な「酸っぱい葡萄」ではない。逆に彼らは数年前の民主活動家、劉暁波の平和賞受賞に歓声を上げた人たちで、「酸っぱい」どころか、先月の信じられないような暴動を苦々しく思っている。あわせてGDP世界2位のこの国に何が足
『Foot!』で私の立派な体格を目にしたことのある視聴者の方なら(あるいは、単にこのページの写真を見るだけでも)、私が体の状態をベストに保つことに執念を燃やすタイプだと聞いても驚きはしないはずだ。そういう意味では、健康増進の理念に捧げる国民の祝日として、日本に体育の日が存在しているのは喜ばしいことであり、私は毎回この機会を存分に活用することにしている。今年は友人たちとともに、たっぷりの食べ物と飲み物、そしてF1の日本グランプリを満喫する楽しく長い週末を過ごした。第2コーナー付近の硬い座席は、快適さという点では少しばかり物足りないものではあったが、午前のうちから1杯か2杯のビールをいただくことが社会的に受け容れられる「祭り」のような機会のひとつだと思えばそんな不満は十分に埋め合わせることができた。 鈴鹿に到着してまず最初に印象的だったのは、日本のモータースポーツファンがチームやドライバーのグ
生活保護「受給者バッシング」の正体---年間支払額3.3兆円、受給者210万人の「世界」を徹底検証 【第1回】 安田浩一(ジャーナリスト) 小高い丘を登り切ったところに、その墓はあった。墓誌はない。縦型の墓石には「佐野家之墓」とだけ刻まれている。 周囲を囲むように植えられたヒマワリの花が真夏の日差しを受けながら、夕張山地から吹く穏やかな風に乗って揺れていた。 この墓には、最近になって佐野湖末枝さん(死亡時42歳)と妹の恵さん(同40歳)の遺骨が納められた。 姉妹の父親は、この近くの町で炭鉱夫をしていた。だが長女の湖末枝さんが中学生の時に病死。その後、病弱だった母親も父親を追うように亡くなっている。 一家はようやく同じ場所で再会した。あまりに悲痛な再会ではあるけれど---。 軽く手を合わせてから、墓石を背にして町を見下ろす。寂しい町だなあと思う。メインストリートに人影はなく、草木が風でザワザ
今週のコラムニスト:レジス・アルノー 〔9月26日号掲載〕 日本に来てから学校でのいじめの話をたびたび耳にしてきた。毎年のように悲劇が起きる。騒ぎは数週間で収まるが、忘れた頃に新たな悲劇が起きる。 いじめは日本だけに限らない。いじめが原因でイギリスでは毎年推計15~25人の子供が自殺、アメリカでは毎日推計16万人の子供が登校を拒否する。フランスでは、教育省の調査によれば生徒の10%(20万人)がいじめを経験している。 いじめは特定の文化に固有の社会問題ではなく、むしろ人間のごく基本的な性質と関連している。集団をつくる人間は仲間の1人をいじめて結束を強めようとする傾向がある。フランスの精神科医ニコル・カトリーヌによれば、「まだアイデンティティーが確立していない10代の若者は集団への帰属意識が強い。集団から抜けたり集団のルールに従わない人間はスケープゴートにされる」。 日本では集団志向が非常に
8月18日に行われたJ1浦和対鹿島戦後の記者会見で、ジョルジーニョ監督が審判に対する痛烈な批判をした件で、試合から1カ月後の先週9月18日にJリーグは制裁決定を発表した。ジョルジーニョ監督はJリーグに始末書を提出することになる。 その一方では、Jリーグ審判委員長の上川徹氏が強化担当者会議の場で、審判員の技術向上のための活動内容を説明し、今後もさらに努力することを約束。鹿島の通訳が涙を流しながら訴えた問題提起は、Jリーグ側にも一定のアクションを起こさせる結果で終わった。 しかし、これですべてが片付いたとは到底言えないだろう。今回は審判問題とその背景、そしてJリーグが進むべき未来について、日頃から鹿島を取材しているサッカーライターの田中滋氏と、Goal.com日本版の清水英斗による座談をお送りする。 清水 今回の処分は浦和戦後の発言に関するものですが、ジョルジーニョ監督って毎試合、審判のことを
2012年09月22日08:40 カテゴリ科学/文化 ペーパーテストをやめたら大学は崩壊する 茂木健一郎氏が日本の大学の現状を誤解しているので、簡単にコメント。「裏口入学」という言葉自体が、日本の大学経営の発想の貧困の象徴である。入試はペーパーテストの点数だけで思考停止。資金は、国任せ。あげくの果て、文科省のいいなりになる。それでは学問の自由も、組織としての輝きもない。日本の大学は、裁量の自由な飛躍を欠いているのだ。日本の大学は、すでに「裏口入学」だらけになっている。海老原嗣生氏が指摘するように、早稲田の政経でさえ一般入試は40%。私立大学の半分は定員割れで、当然ながら入試なんかない。慶応は昔から情実入学で知られているから、日本の私立大学では、もうほとんど偏差値なんか意味がないのだ。 大学院はもっとひどい。文科省の「大学院重点化」のおかげで、地方の無名大学から有名大学の大学院に行く学歴ロン
1984年、福島県いわき市生まれ。東京大学文学部卒。同大学院学際情報学府修士課程修了。現在、同博士課程在籍。福島大学うつくしまふくしま未来支援センター特任研究員。専攻は社会学。学術誌のほか、「文藝春秋」「AERA」などの媒体にルポ・評論・書評などを執筆。 著書に『漂白される社会』(ダイヤモンド社)、『はじめての福島学』(イースト・プレス)、『「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか』(青土社)、『地方の論理 フクシマから考える日本の未来』(同、佐藤栄佐久との共著)、『フクシマの正義 「日本の変わらなさ」との闘い』(幻冬舎)『「原発避難」論 避難の実像からセカンドタウン、故郷再生まで』(明石書店、編著)など。 第65回毎日出版文化賞人文・社会部門、第32回エネルギーフォーラム賞特別賞。 開沼博 闇の中の社会学 「あってはならぬもの」が漂白される時代に 不法就労外国人、過激派、偽装結婚プロ
暴力団に代わって「闇経済」を支配し始めた不良集団の急伸! ~「六本木クラブ集団襲撃事件」の背景にある世相の変化 「自分は、なんでもビジネスに展開できる自信があります。ニッチな分野を見つけ、仲間を糾合してビジネスモデルを築く。頭が悪い分、カンと度胸はいい方です」 こう語るのは、金融、美容、設備などの会社を数社、経営する元暴走族である。32歳の中卒で確かに"学歴"はないが、儲けを探り出す嗅覚に優れ、そのビジネスのためなら集中して勉強、法を学び、知識を蓄えるのだから"地頭"はいい。それに礼儀正しく、頭の回転が速いので話術が巧みだ。その年齢で年商10億円の企業家になったのも頷ける。 しかし、手首まで入れた刺青と、糾合する仲間が元暴走族で企業全体が特異なムードを醸し出しているところに、どうしても不安は残る。 こうした元暴走族を始めとする不良出身の経営者が、急激に増えている。その進出は目を見張るほどで
オリンピックが開会いたしました。 ワタクシはその辺の庶民であり貧乏人ですから(ああ、このコラムが書籍化されてベストセラーにでもなれば金持ちになれますかね。その前にBLラノベでも書いた方が儲かりそうですが)開会式のチケットは買えませんでした。 誰が£2200もするチケットを買えたんでしょうか。謎です。 というわけで開会式は家で飲んだくれながらテレビ鑑賞していたわけです。 しかし、またやっちゃいましたね、イギリス。 普通開会式というのは「俺の国って行けてる!ウリリイイイイイ!!!」(ジョジョの奇妙な冒険のディオ様のお声でお読みください)と色々てんこもりで歌ったり踊ったりする会のはずなのですが、壮大な自虐Disり祭りミュージカルをやってくださいました。 北京の開会式は「中国でかい、凄い、偉い」という感じでしたね。。。(これが正当派といえば正当派) しかも外人には意味なネタに玄人にしかわからない渋
選手会が、WBCへの不参加を表明した。「選手会はカネを優先した」という批判もあるが、それは的外れであるように思う。 そもそも、WBCという大会のいびつさは否定しようもない。利益の分配についてだけでなく、日程や組み合わせについても不可解な点が多い。また、「国際大会」を謳いながら、アメリカの試合でアメリカ人審判がゲームを裁くという馬鹿馬鹿しさもある。過去2回の大会における日本代表の激闘には心から拍手を送るが、僕自身はこの大会の存在自体には以前から懐疑的であった。 MLBが“言いだしっぺ”であり、さらには運営母体にもなっているのだから、こうした不公平も「当初は」前提条件だったのかもしれない。だが、2011年に国際野球連盟(IBAF)が公認したことにより、WBCはたんなる「アメリカのお庭でやる野球大会」から、「真の世界一を決める国際大会」となった。ならば、これまで課題とされてきた不可解かつ不透明な
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