「子どもが水を飲めなくなるって、そんなに気にすること?」…そう思う人はいるかもしれません。しかし、いまはよくても、さまざまなケースで弊害が起こることが予想されています。武蔵野大客員教授の橋本淳司さんに、「水が飲めない」危機について聞きました。 災害時の水分補給は「水」が基本 ── 水が飲めない子どもたちが増えていると聞きました。子どもが水を飲まないことで起こる弊害とはどんなことでしょうか? 橋本さん:1点目として災害が起きたときが心配です。緊急時は水しか用意できない場合もあります。そのときに水が飲めないと、水分補給ができなくなってしまいます。2点目は健康上の問題です。いつもスポーツドリンクやジュースを飲んでいると、肥満や若年性糖尿病の心配があります。それらの成分表示表を見ると、「炭水化物」という項目があります。炭水化物とは糖質と食物繊維を合わせた総称ですが、原材料の多くが砂糖、果糖ぶどう糖