朝ドラ『虎に翼』星航一が所属していた「総力戦研究所」とは? 日本の敗戦を予測した人々が抱えた罪の意識 朝ドラ『虎に翼』外伝no.56 NHK朝の連続テレビ小説『虎に翼』では第18週「七人の子は生すとも女に心許すな?」が放送中。寅子(演:伊藤沙莉)らが気になっていた星 航一(演:岡田将生)の謝罪の真意と、彼が「秘密です」と隠していた「戦時中にしていたこと」が遂に明かされた。今回は航一のモデルである三淵乾太郎さんも所属していた「総力戦研究所」がどういった組織であったかを解説する。 ■大日本帝国の敗戦は開戦前に予測されていた 総力戦研究所は、昭和15年(1940)9月30日付で施行された勅令第648号「総力戦研究所管制」によって開設された、内閣総理大臣直轄の研究所である。 目的は、対アメリカを意識した国家総力戦に関する基本的な調査・研究、そして若手のエリートに対して国家総力戦体制に向けた教育と訓