韓国だけでなく、日本でも大ヒットした『タクシー運転手』は、1980年に韓国で起きた「光州事件」を取り扱った映画。一時期低迷していた韓国映画ですが、近年は新たな盛り上がりを見せ、日本でも多くの作品が上映されています。ライターの西森路代さんは、ここ数年の韓国映画は「悪」の描き方に変化があると感じているそうです。また韓国映画を「羨ましい」ともお話になっていました。西森さんの提案を受け、社会学者のハン・トンヒョンさんと、近年の日本・韓国映画を参照しながら、日韓両国の政治や歴史、社会について語り合う対談を実施。前編では、韓国での「悪」の描かれ方の変化と、日本での「悪」の描き方、そして韓国が辿ってきた歴史などについてお話いただいています(全2回)。 西森路代 1972年、愛媛県生まれのライター。大学卒業後は地元テレビ局に勤め、30 歳で上京。東京では派遣社員や編集プロダクション勤務、ラジオディレクター