1990年代に始まった川口義晴さんの新たなレコーディングが武満徹作品への取り組みであった。学生時代に武満作品を聴き、衝撃的な感動を得た経験を持つ川口さんだが、70年代から始まったレコーディングプロデューサーとしての仕事に武満作品が含まれることは不思議となかった。しかし、91年になって突如、幕が開き、結局5枚のアルバムを作ることになる。ところがその間に、武満徹と高橋悠治の2人の天才は決別することになる。その理由は一体何だったのだろうか。 川口: 実に単純なことでね、日本コロムビア(現・コロムビアミュージックエンタテインメント)には武満さんの「ノヴェンバー・ステップス」の録音がなかったんですよ。でもこの曲は義務教育の鑑賞教材にも指定されている作品だという。だから急遽(きょ)作れっていうことでスタートしたのが本当の理由です。でも「ノヴェンバー・ステップス」は17~18分しかない曲だから、それだけ
ロシア作品を得意とし、近年チャイコフスキーやラフマニノフ、ショスタコーヴィチなどの演奏と録音で国際的に高い評価を得ている指揮者、ドミトリー・リス氏が5月に東京国際フォーラム(東京・有楽町)で開催された「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』音楽祭2007」に参加するために来日した。 マエストロ・リスとともに来日したのはウラル・フィルハーモニー管弦楽団。1934年にスベルドロフスク放送管弦楽団という名称で創立され、1992年に現団体名に改称された長い歴史を誇るオーケストラだ。ロシアのウラル山脈の西に位置するウラル地方の中心都市、エカテリンブルクに本拠を置き、旧ソ連時代は西側に紹介される機会もなく、「幻のオーケストラ」とも言われていた。 資金集めに奔走、楽員の給料をアップ 「そうなんです。このオーケストラは以前、演奏する場が限られていましたので、なかなか西側の人々に聴いていただけなかっ
オーケストラは指揮者によって音がガラリと変わる。指揮者というのは100余人のオーケストラをリードし、音楽の方向を決める、いわば君主的な存在。オーケストラがその指揮者を全面的に信頼し、音楽性を信じていなければ、いい演奏は生まれない。その秘訣を「熱血コバケン」の愛称で親しまれている指揮者・小林研一郎氏に聞いた。彼は今年2月、常任指揮者を務めるオランダ・アーネム・フィルハーモニー管弦楽団との初来日公演を成功させている。 「初来日というのは大変なリスクを負います。聴衆になじみがないわけですから、会場は満員になるか、オーケストラはどんな演奏をするか、日本の聴衆は認めてくれるか、と悩みは尽きない。眠れない日々が続きました」 アーネムはオランダ東部のドイツとの国境に位置する緑多き美しい町。オーケストラはその土地を色濃く映し出すといわれるが、アーネム・フィルもおだやかな響きが特徴だ。 「ふだんはのんびりし
競泳のパリ五輪代表選考会は17日、東京アクアティクスセンターで開幕し、女子100メートルバタフライ準決勝の池江璃花子(横浜ゴム)は57秒03で全体1位となり、2位の平井瑞希(アリーナつきみ野SC)らとともに18日の決勝に進んだ。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く