『Heisei Free Soul』リリース記念対談 橋本徹(SUBURBIA)× 柳樂光隆(Jazz The New Chapter) 構成・文/waltzanova 平成は音楽を自分色に染めていくことができるようになった時代 ―まずは平成という時代がお二人にとってどのような時代だったかというのをうかがいたいんですが。 橋本:平成という時代は、街に流れる音楽や、空間のBGMを、どんどん自分色に染めていくことができた時代だと思います。メディアとしてはレコードからCDへの移行、そして12インチ・シングルの隆盛、つまりクラブ・ミュージックが盛り上がり、ヒップホップがポピュラリティーを得た時代ですね。昭和までは音楽そのものや作り手と聴き手、ジャーナリズムもジャンルごとに分化していましたが、そこを越境するという楽しみ方が広がったのも大きいですね。あらゆる意味でエクレクティックになったというか。旧譜