(The Economist Vol 376, No. 8437 (2005/07/30), "Down with trees," p. 70) 一般に、木は環境によいと思われている。木は二酸化炭素――温暖化ガスの一つ――を大気から吸収し、炭素を固定して酸素を放出するので、森林は「地球の肺」と呼ばれたりする。木の根は地中の水分や養分を固定し、近くの川がきちんと流れるようにする。木はまた、そうした川の流量を雨期と乾季でそこそこ一定にさせて、干ばつや洪水を防ぐので偉いのだ、とされてきた。今週刊行された2つの研究は、これが悪質なナンセンスだよ、と述べている。 一つはイギリスのニューキャッスル大学とオランダはアムステルダムの自由大学の研究者たちが率いる国際研究で、森林と水との関係に関する神話をいくつか指摘している。たとえば、乾燥地や準乾燥地では、樹木は固定するより遙かに大量の水を消費する。そして水