私がこうの史代原作のアニメ映画『この世界の片隅に』を見たのは最近のことです。単に出遅れていました。でも、本作が上映され始めたとき、少し衝撃を受けたことはよく覚えています。「祖母と見に行った」「祖母のことを思い出した」というつぶやきがSNSやブログにあふれたのです(注1)。 (注1:例えばこのまとめにある記事など。http://momomomo1232.hatenablog.com/entry/2016/11/30/010619) その時は素直に、これはすごい作品なのかもしれないと思いました。ですが、なぜこんなにも、北條すず(旧姓浦野)というヒロインを自らの祖母や母に重ねる人が多いのか、と奇妙な感じも残りました。 仕事で予定が合わず、1月の末にようやく映画を見に行きました。そして漫画原作も購入して読みました。以下では基本的に映画版についての感想を中心に書きますが、必要に応じて適宜漫画版につい
左:『Suffragette』右:『未来を花束にして』(C)Pathe Productions Limited, Channel Four Television Corporation and The British Film Institute 2015. All rights reserved. 女性映画が日本に来ると…? 皆さんは最近、ツイッターでこんなハッシュタグが流行したのをご存じでしょうか。 #女性映画が日本に来るとこうなる (Togetterまとめもあります) こちらのハッシュタグは、1910年代に英国で選挙権を求めて立ち上がった女性たち、とくに労働者階級の活動家の姿を描いた歴史映画Suffragetteの日本語タイトルが、『未来を花束にして』に決まったことに端を発するものです。‘Suffragette’は英語で女性参政権運動家を意味する言葉で、戦闘的な活動家を指す時によく使
ページをめくるたび、これは21世紀に作られた雑誌なの? とめまいに襲われました。先週さんざんツッコミを入れた『an・an』のセックス特集は、まだマトモだったんだ……と知りました。そう、『an・an』はツッコめるんですよ、笑いという余地を残してくれているから。チンコ=教会なんて、まるでダチョウ倶楽部。「笑うなよ、笑うなよ」といいながら、笑ってもらうのを全力で待っている。うんざりする記事が多くても、毎年つい手にとってしまうのは、それゆえです。 で、今回はじめて『GLITTER』9月号のセックス特集を読みました。その感想をひと言でいうなら、 「私たち女性は、ここまでして男性にセックスしてもらわなきゃいけないの!?」 でした。女性から男性に積極的に働きかけ、セックスをすること自体はすばらしい。みずからの欲望をただしく見極め、その解消のため能動的に行動するって、健全で当たり前のことですよね。欲望が薄
子宮頸がん検診で「疑いあり」となってしまったあたし。 仕事の都合をつけて再検査に行き、股をおっ広げ、長~いハサミのような物で子宮の壁を4カ所チョキンチョキンと切られたキュウ。 痛いし、圧迫感も気持ち悪いし、冷や汗まみれで我慢していたキュウ。 ふとゴミ箱を覗くと血まみれのティッシュが山盛りに……。 フラフラキュウ~! でも逃げずに再検査を受けたあたし、偉いキュウ。 再検査に行ったことを母にメールで伝えると、 母Mail「え!? もう行ったの? お父さんと一緒に病院に行くなっていう説明をしたかったから、帰省してこいって言ったのに……」 そうだった……あたしの母親は、スピってる&オーガニックBBAなのキュウ……。 母親はそれ以降、畳み掛けるようにあたしにメールを送りつけてきたキュウ。 母Mail「私の周りの分かってる人たちはガン検診は受けない」 母Mail「ガン検診でガンにもなっていないモノを早
雷雨の炎上対談 かねてより「ガチで議論したい」と熱望していた人気ブロガー、はあちゅう女史との対談が実現した(『炎上対談』前編、中編、後編)。私が彼女のブログやTwitter、連載コラム等を拝読する時、その発言は必ず炎上している状態でタイムラインに流れて来る。私もつい便乗してTwitterや本コラムで「なんなのだ、この娘は」と怒りを露にしたものだ。 感情を動かされるということは、その人に興味があるわけで、どうしてその発言が飛び出したのか、何が彼女をそう思わせるのか、背景や理由に想像を馳せずにはいられない。実際に会って、ガチで議論したい。そう思った矢先に編集部より対談のお申し出をいただき、バトルの臨場感を煽る超ド級の雷雨に見舞われた過日、しかし和やかに対談は敢行された。 はあちゅう女史には、ものすごく素直で透明感のある、普通のお嬢さんという印象を抱いた。作為がありそうで、ない。現実的で賢いが、
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