ウィシュマ・サンダマリさんが死亡する3週間前の尿検査結果。三つの指標で基準値を大幅に超え、飢餓状態、肝臓や腎臓の機能が悪化していたことが示されている=出入国在留管理庁の最終報告書から、渡部直樹撮影 スリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさん(当時33歳)が名古屋出入国在留管理局(名古屋市)で収容中に亡くなってから1年が過ぎた。死去前の顕著な体調悪化を示す重要な検査結果が、幾重にも見過ごされていたことが国会で追及されている。検査結果を踏まえ、適切な医療措置を講じていれば、健康状態が改善された可能性がある。遺族は3月、ウィシュマさんが死亡したのは、入管が違法な収容を続け、必要な医療を提供しなかったためだとして、国に慰謝料などを求めて提訴しており、裁判でも争点の一つとなりそうだ。【上東麻子】 飢餓状態、腎臓・肝臓障害の疑い示す尿検査結果 ウィシュマさんは2020年8月に名古屋入管に収容され、2