老舗出版社KADOKAWAと新興IT企業ドワンゴの経営統合によって誕生した持ち株会社、カドカワ。異色のタッグは5年で終焉を迎えた。ドワンゴ創業者の川上量生(のぶお)氏が持ち株会社カドカワの社長を引責辞任し、取締役に降格となった。事実上の解任だ。 川上氏が創業したドワンゴの動画投稿サイト「ニコニコ動画(ニコ動)」の不振で、親会社のカドカワの2019年3月期の純損失が43億円の赤字に転落する見通しになったことから、責任をとったかたちだ。 後任の社長には、角川書店出身の松原眞樹専務が昇格。川上氏はドワンゴの取締役も辞任して顧問に退く。ドワンゴの荒木隆司社長も退任し、後任に夏野剛取締役が就く。夏野氏はNTTドコモに在籍中、松永真理氏らと世界初の携帯電話IP接続サービス「iモード」を立ち上げたメンバーのひとりだ。ドワンゴは4月から事業会社であるKADOKAWAの子会社になる。 経営統合当時は、出版不