「『クール(格好良い)ジャパン』として日本のアニメは海外に定着しているんです」 茨城県結城市結城で酒店を経営する。ワインの買い付けで年に3回ほど訪れるフランスで感じたことは「和食など日本文化の間違った伝わり方」。そんな中で印象に残ったのが海外で人気を呼び、日本の象徴文化として定着する「アキラ」「北斗の拳」といったかつてのアニメ。そして、若者の日本酒離れが進む中でひらめいたのが通称「アキバ」、東京・秋葉原が発信となった『萌えーっ』の美少女アニメをラベルにした新しい日本酒のイメージづくりだった。 自社製品のブランド化を進める市村さんが、今月から販売を開始したのが、杯を手に持つ和服姿の美少女をラベルに採用した日本酒。和紙に墨書という高級日本酒とはおおよそかけ離れた“新日本酒”は、名づけて「酔逸撫子」(すいーつなでしこ)。ラベルのイメージに合わせた中身は地元、結城市の酒蔵「武勇」の純米吟醸。「撫子