人間に勝つのは、はるか未来の話と思われてきたコンピューター囲碁の世界が、画期的なプログラムの登場で大変革期を迎えている。確率(勝率)を重視した「モンテカルロ法」の採用で棋力が急上昇。「将棋よりも先に、囲碁の名人がコンピューターに敗れるかも」と大胆な予想をするプログラマーもいる。 ●すでに「アマ三段以上」 06年にイタリアで開催されたコンピューター・オリンピアードで、モンテカルロ法を使ったフランスのプログラム「CrazyStone」が優勝(9路盤部門)し、コンピューター囲碁界に衝撃を与えた。19路盤でも「世界最強」の呼び声は高く、東京で開かれているコンピューター大会UEC杯で、07、08年に連続優勝。昨年は青葉かおり四段に7子局で完勝し、解説にあたった鄭銘●(●は王へんに皇)九段は「アマ三段以上はあるかも」と絶賛した。 従来のプログラムは「一間トビ」「ケイマ」などの「知識」を大量に覚えさ
囲碁ソフト『天頂の囲碁』との公開対局に臨んだ王九段 毎日コミュニケーションズは10日、『天頂の囲碁』の思考プログラム「Zen」と王銘エン(王へんに宛)九段との公開対局を実施した。 従来、囲碁ソフトは将棋のコンピュータソフトに比べ、棋力が劣っていると考えられていたが、確率を重視した「モンテカルロ法」が採用されたことにより、棋力が格段に上昇した。 このモンテカルロ法を採用したソフトは他にもあるが、「Zen」は2009年5月にスペインで行われたコンピュータプログラムの世界大会「第14回コンピュータオリンピアード」に初出場で優勝(対戦成績9勝1敗)。また、全世界で愛用されているインターネット対局サイト「KGS」で一般ユーザーと1,000局を超えるテスト対局を行った結果、初段〜2段の棋力を有している。現在公開されているソフトの中ではもっとも高い棋力で「これは日本の一般的な基準では、アマチュア3段〜4
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