全世界の死者が30万人を超えても、コロナ禍の収束が見えません。人類がこのウイルスに打ち勝つにしても、負けに等しい打撃を被る「カドメイアの勝利」になると、誰もが感じています。 私たちがこれまで「日常」と思っていた景色は、すっかり変わりました。コロナ後に到来するであろう「ニューノーマル」についての議論が世界中で始まっていますが、それは多くの場合、単に従来の生活様式が変わるということではなく、世の仕組みや人間と自然との関係をも改変しなければ、という含意が込められています。 コロナショックで変わったライフスタイルや価値観、あるいは見つめ直したことについて、さまざまな立場の方々がつづるリレー連載「コロナ・ノート」。今回は特別編として、ニューヨークに住む音楽家の坂本龍一さんに、コロナ禍で大きく揺らぐ文明や現代社会のありようについて伺います。 「資本主義が行き着いたグローバル経済のあり方を根本的に問い直
![坂本龍一「“無駄”を愛でよ、そして災禍を変革の好機に」 文明をバージョン1.5に進化させるために | 朝日新聞デジタルマガジン&[and]](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/9054bb9d8e44101628683678dd9532e629bda8c3/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.asahicom.jp%2Fand%2FM%2Fwp-content%2Fuploads%2F2020%2F05%2F4cf2277fefe088257e26da98253f732c-2.jpg)