大きく3種類に分類できるスペースデブリ JAXA未踏技術研究センターの木部勢至朗氏 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は10月21日、スペースデブリ(宇宙ゴミ)に関する説明会を開催した。 9月末の上層大気調査衛星「UARS」や10月22-23日に落下するであろうX線天文観測衛星「ROSAT」など、超大型のスペースデブリが取りざたされているが、デブリの種類は大きく分けて3種類に分けられる。 1つ目は「ミッション終了後の宇宙システム」で、いわゆるミッション終了後の人工衛星やロケット。2つ目は「Mission-related」。運用上やむを得ず発生するゴミで、最近はデブリの発生を抑制するために改良が施されているが、カメラを覆っていたフードやロケットと衛星を結合していたクランプバンドなどを指す。そして3つ目は「破片(Fragmentation)」。これが発生するには、いくつかの理由がある。例えば、軌
米Googleは10月20日、2011年初頭に公開した、Google MapsやGoogle Earthの衛星画像が更新された際に通知する機能「Follow Your World (地図更新確認ツール)」ベータ版について、多言語に対応したと発表した。 地図更新確認ツールは、自分の関心のある地域などを登録しておくと、その地域の衛星画像が更新された際にメールで通知してくれるサービス。利用にはGoogleアカウントが必要となっている。 今回は対応言語の追加のため、機能には変更はない。地名検索などで目的の地域を探して登録するだけでよく、地域は複数ヵ所について登録することができる。また、ダッシュボード画面で登録地点の確認や、通知の削除などが行えるようになっている。 Follow Your Worldの地点登録画面
今週末はつくばと調布のJAXAが一般公開 JAXAの多くの施設ではふだん展示室を公開しているほか、定期的に一般公開も行っています。今週末は、土曜日の10月15日に筑波宇宙センターが、日曜日の10月16日には調布航空宇宙センターが一般公開されます。 一般公開では、いつもは一般の人が立ち入れないところまで大々的に公開されます。大学の文化祭のようなもので、さまざまな研究や開発の状況や成果が紹介され、そこで仕事をしている研究者や職員から直接説明を受けられます。また小さい子供向けの工作コーナーやスタンプラリーなどもあり、宇宙ファンだけでなく親子連れも多く見かけます。 注意すべきはどちらの会場も基本的に駐車場がないことです。最寄り駅から会場へは少し離れていますが車は利用せず、バスなどで向かいましょう。 筑波宇宙センターはもともとNASDA(宇宙開発事業団)の本部だったこと、調布航空宇宙センターはNAL
東京・お台場の日本科学未来館で2日まで行われていた企画展「メイキング・オブ・東京スカイツリー」の関連イベントとして、1日に「つくりてからの生の声『未来のまち』」が開催された。 「つくりてからの生の声」は、都内墨田区で建設が進む電波塔・東京スカイツリーに関して、設計や施工になどに携わった関係者がその裏側やプロジェクトに対する思いを語る対談シリーズ。最終回となる今回は、東京スカイツリーの事業主体である東武タワースカイツリーの鈴木道明社長、設計を担当した日建設計から計画全体の取りまとめを行ったプロジェクト開発部門の山本秀樹氏、建設地近くの観光名所でもある浅草寺から教化部執事の壬生真康氏、そして、『機動戦士ガンダム』などで知られるアニメーション監督の富野由悠季氏が招かれ、東京スカイツリーを軸に未来の街作りはどうあるべきかについて意見が交わされた。 東京スカイツリー建設地周辺の地図を囲みながら行われ
ニワンゴは、同社が運営するニコニコ生放送で、10月12日(水)20時30分より『JAXA宇宙航空最前線 第4回 ~暮らしを支える宇宙の目 地球環境観測~』を生放送する。 「JAXA宇宙航空最前線」はJAXAとの協力で実現したレギュラー番組で、第1回『ありがとうスペースシャトル! その足跡と日本の宇宙開発への関わり』、第2回『「きぼう」の実験って、どんなことをしてるの?』などの番組が過去に放送され、今回は第4回目の放送となる。 第4回目のテーマは「暮らしを支える宇宙の目 地球環境観測」。あまり知られていない「地球環境観測」について、その道のスペシャリストであるJAXA 宇宙利用ミッション本部の祖父江 真一氏と伊藤 徳政氏がゲストとして登場し、人工衛星の素朴な疑問や今後の展望について答える内容となっている。 地球環境観測では、先日愛称が決まった来年打ち上げ予定の水観測衛星「しずく」をはじめ、日
東北大学は10月4日、40数億年前に深いマグマの海(マグマオーシャン)に覆われていた原始地球深部において、地下約3000km(圧力約130万気圧)のマントルの底に相当する深さにおいてマグマが著しく高密度な構造に変化し、従来予想されていたよりもずっと「重く」なることを突き止めたと発表した。東北大学大学院理学研究科の村上元彦准教授(比較固体惑星学講座)と米イリノイ大学のJay D Bass教授との共同研究によるもので、成果は「米科学アカデミー紀要(Proceedings of National Academy of Sciences of the United States of America)」のオンライン版に近日中に掲載予定。 40数億年前の原始地球は、原子惑星物質や微惑星が衝突・集積を繰り返す地球の形成期にあったと考えられており、またその衝突エネルギーにより原始地球の表層はドロドロに溶
日本も参加している、天文学史上最大といわれる国際プロジェクト「アルマ望遠鏡」が、9月30日から科学観測を開始したことが10月3日に国立天文台ALMA推進室より発表された。 アルマ望遠鏡は、「アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計」(Atacama Large Millimeter/submillimeter Array)の略称で、「すばる」のような光学系の望遠鏡ではなく、パラボラアンテナを多数利用する電波望遠鏡だ(画像1)。直径12mのアンテナ50台を組み合わせるアンテナ群と、直径12mのアンテナ4台と直径7mのアンテナ12台からなる「アタカマコンパクトアレイ」(ACA)で構成される(画像2)。なお、日本はこのACAとサブミリ波を中心とする3種類の受信機や相関器などを担当。そのため、ACAは「いざよい」という愛称が付けられた。 画像1。すでに建設が完了しているアルマ望遠鏡の19台のパラボラアン
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9月30日、金星探査機「あかつき」に関する記者会見を開催し、先日実施した軌道上試験噴射の結果と、今後の運用方針について説明した。試験の結果、軌道制御エンジン(OME)は破損が進行していることが分かり、使用を断念。以降は姿勢制御エンジン(RCS)による金星周回軌道への投入を目指す。 記者会見に出席したJAXAの中村正人・あかつきプロジェクトマネージャ(右)と稲谷芳文・宇宙科学プログラムディレクタ 試験噴射の結果について、OMEは全損か 日本初の金星探査機「あかつき」は、2010年12月の金星接近時に軌道制御エンジン(OME)を使った逆噴射を実施。速度を落として金星の重力に捕捉させる予定だったが、姿勢が大きく乱れたことによって、計画の2割程度の時間で噴射を中断、金星周回軌道への投入に失敗した。「あかつき」は金星を通過し、太陽の周りを7カ月ほどで1周する楕円軌道
クオリティーの高いドキュメンタリー番組を毎月数多く放送している歴史エンタテインメント専門のCS放送局ヒストリーチャンネルでは現在、「地球・宇宙探査プロジェクト」と題し、地球の誕生や日本の宇宙開発などをテーマとした総計271時間に及ぶ番組を大特集している。宇宙ファンはもちろんのこと、興味をひくプログラムが目白押しの中、オススメのラインナップを紹介していこう。 逆境にも負けず宇宙に挑み続ける人々の歴史 (C)JAXA 『日本宇宙開発史~挑み続けた男たち~』10月2日(日)ほか放送 敗戦後、マイナスからのスタートだったにもかかわらず、あふれる情熱と独自のスタンスで今日までチャレンジを続けてきた日本の宇宙開発。それは1台の小さなペンシルロケットから始まった。JAXA宇宙科学研究所名誉教授・的川泰宣氏をはじめとする歴代開発者へのインタビューを中心に、貴重な当時の映像や写真、関係者の証言を交えながら、
STMicroelectronicsは、放射線耐性を強化した欧州の航空宇宙産業向け製品(Rad-Hard製品)ポートフォリオとして、米国DSCC機関のAmerican QML-V規格による製品認可を取得した4種類のオペアンプを追加したことを発表した。これらの製品を活用することで、宇宙空間のような極限環境下における機器の耐用年数を長期化することができると同社では説明している。 米国衛星工業会(Satellite Industry Association)の調査では、世界の衛星業界は順調に成長を続けており、2010年には全世界での合計売上規模は1681億ドルに達し、過去5年間の業界の年間平均成長率は11.2%だという。特に、エンタテインメント、ナビゲーション、通信などの日常生活における多くの活動が衛星に依存するようになってきており、それらが正しく機能し、より高い信頼性を備えるためには、宇宙空間
イタリアのグランサッソ研究所(Gran Sasso National Laboratory:LNGS)に設置された「OPERA(Oscillation Project with Emulsion-tRacking Apparatus)」というニュートリノ検出装置を使った研究を行っている11カ国160人の物理学者のグループが、ニュートリノの速度は光より速いという実験結果を発表した。これが事実であれば物理学の教科書が書き換わる大発見で、一般紙でもかなり大きく報道された。 この実験について、2011年9月23日にCERN(欧州原子核研究機構:the European Organization for Nuclear Research)でセミナーが開催された。このセミナーから、かいつまんでどのように測定が行われたかを紹介する。 ニュートリノの速度測定について説明するDario Autiero氏 ニ
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