【パリ=林路郎】フランス大統領府は24日、仏海軍の最新鋭強襲揚陸艦「ミストラル」級2隻をロシアに売却することで両国首脳が最終合意したと発表した。 北大西洋条約機構(NATO)加盟国からロシアへの初の大型武器輸出となる。 露軍参謀総長は北方領土周辺海域に配備する可能性に言及している。同艦はヘリコプターの搭載が可能で、遠隔地への兵員輸送に適している。1隻あたりの価格は7億5000万ドル(約620億円)前後。 露仏の造船企業が共同で建造する。最初の1隻は2013年にも完成。ロシアが求めていた最新の電子技術の移転について、仏政府は2隻には含まれないとしている。 サルコジ仏大統領が仏国内の雇用創出と軍需産業てこ入れのためにトップセールスを行い、商談をまとめた。売却をめぐっては、08年にロシアと武力衝突したグルジアが猛反発、米国でも上院議員の一部が反対した。オバマ米政権も当初は懸念を示したが「ロシアは