増税まで、あと2か月を切ったのに、景気の悪化が止まらない。6月の鉱工業指数は、ネガティブ・サプライズだったが、かなり深刻だ。生産の101.1という水準は、3年前の2016年10月以来の低さである。やはり、4,5月の上昇は季節調整のいたずらだったようで、原数値で読み取れるように、むしろ、景気の悪化は加速している。英国でのハードブレグジット政権の発足、米国の利下げによる円高に、対中関税引上げ第4弾と、外需にリスクが押し寄せる中、何があっても財政再建で、消費の圧殺に挑む日本である。 ……… 鉱工業指数は季節調整値で見るのが普通だが、4-6月期は休日増の攪乱があったので、出荷の原指数を12か月後方移動平均で眺めると、下がり続けであることが分かる。特に、景気の先導役である設備投資の動向を表す資本財(除く輸送機械)の落ち方は急である。それでも、全般的に設備投資が底堅いとされるのは、輸送用については4-