このごろ「なるほどですね」と相づちを打つ人がいますが、何かしっくりこない感じがします。 「なるほどですね」は、特に最近になって頻繁に使われているようです。ただし違和感を覚える人も多く、少なくとも現時点では、放送ではあまり使わないほうがよいでしょう。 まず、「なるほど」という相づちは、「自分は今まで知らなかったが、あなたの言っていることには納得できる」といった気持ちを表すときに使われます。ただし、国語辞典の中には「目上の人には用いない」と明記してあるものもあります(例えば『新明解国語辞典(第六版)』三省堂)。目上の人が発言した内容に対して、そもそもこのような「評価」を下すこと自体が失礼であるという考えがあるからです。 一方で、この「なるほど」は同年輩どうし(いわゆる「タメグチ」の間柄)の会話ではよく用いられています。これを目上の人にも使えるように作り変えたものが、「なるほどですね」です。この