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2009年8月5日のブックマーク (2件)

  • 小説のルール - 深町秋生の序二段日記

    ある短編小説の新人賞の下読みをした。 50読んだのだけれど、総じて文章のリズムはうまい。けれど小説をちょっと誤解したまま書いた作品が少なくなかった。 小説は、書き手の妄想や欲望を自由に描ける個のメディアであり(共作の人もいるけれど)、自由であればあるほどすばらしいとは思うけれど、基的な原則はやっぱりある。一見、椅子や机が飛び交うプロレスがアナーキーかつフリーダムに見えても、万国共通でヘッドロックは必ず左脇でかけるというルール(追記。メキシコは逆)があるように、ある程度の原則を踏まえていないと小説と呼ぶにはちょっと厳しい出来になってしまうのである。 最近のテレビドラマや映画の影響もあるのかもしれないが、キャラの心情がいやにストレートすぎたりする。たとえばある日映画で土砂降りの雨のなかでキャラクターが佇んでいるというシーンがあった。つまり大量の雨を降らせることでキャラの悲しみを描いたつも

    小説のルール - 深町秋生の序二段日記
  • 3度目の…… - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)

    先週の日曜日、土砂降りのなか、ふと思い立って都内の数カ所を巡ってきた。己の過去を辿る旅だ。 ○まずは都営新宿線「曙橋」駅から徒歩5分ほどの「スカイコート市ヶ谷」へ。 1987年9月。『よい子の歌謡曲』というミニコミ誌をやっていた仲間のうち、とくに仲のよかった宝泉薫、高倉文紀との3人でここに共同の事務所を借りた。事務所名は深い意味もなく「スタジオパレット」と付けた。これが自分のフリーライターとしての出発点ということになる。家は千葉県に実家があった(いまもある)のだけど、友達との共同生活が楽しくて、ほとんど家には帰らず、ずーっと泊まり込んでいたっけな。マンションの家賃はたしか9万円ぐらいだったはず。3人がそれぞれ5万円ずつ出し合って15万円を確保し、そこから家賃+雑費などをやりくりしていた。 この当時、自分がおもに仕事をしていたのは、青山一丁目に編集部のある『月刊スコラ』と、神保町の『少年ジャ

    3度目の…… - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)
    hakaiya
    hakaiya 2009/08/05