今回の台風で9人が遺体で発見された高齢者グループホームがある岩手県岩泉町は30日の午前中、避難に時間がかかる人に早めの避難を呼びかける避難準備情報を町の全域に出していましたが、施設側は入所者を避難させる対応を取っていませんでした。施設を運営する法人の常務理事は「避難準備情報がお年寄りなどに早めの避難を呼びかけるものとは知らなかった」と話しています。 避難準備情報は、平成16年に起きた新潟県の豪雨で70歳以上が死者・行方不明者の多数を占め、自治体の避難勧告が遅かったのではないかとの指摘を受けて、翌年、設けられた制度で、お年寄りや体の不自由な人に避難を始めるよう促すものです。 ところが岩泉町などによりますと、9人が遺体で発見された高齢者グループホーム「楽ん楽ん」では、直ちに入所者を避難させる対応を取っていませんでした。理由について、「楽ん楽ん」を運営する法人の佐藤弘明常務理事は「避難準備情報が