ガッツポーズでブレーキングゾーンを滑るアマン=カナダ・ウィスラーの五輪公園で2010年2月20日、須賀川理撮影 身長173センチ、体重58キロの小柄なジャンパーが、バンクーバー冬季五輪で20日(日本時間21日)行われたノルディックスキー・ジャンプ個人ラージヒル決勝で伝説の「鳥人」を超えた。1988年カルガリー五輪で個人2冠を達成し、「鳥人」の異名をとったマッチ・ニッカネン(フィンランド)を抜く個人4個目の金メダルを手にしたシモン・アマン(28)。「素晴らしい。すごくうれしい」。2度目の2冠を自ら祝福するように、両手でVサインを作り、満面の笑みで表彰台に上がった。 他の選手とは異次元にいるとしか思えないジャンプを見せた。試技でアマンが142.5メートルもの大ジャンプを見せたことから、危険を避けるため、本番ではスタート位置が低く設定された。どの選手も助走速度が遅く、飛距離が伸び悩む中、1回目