メインフレーム時代の話ではあるが、日本のソフトウエア開発力(主に品質と生産性)は世界的に高い水準にあったと海外で評価されていた。エドワード・ヨードン氏やマイケル・クスマノ氏の調査レポートが有名で、当時は米国のコンピュータ業界に衝撃を与えたという。 だが、今はどうだろう。「最近は短納期が増えてきたこともあり、品質に対する感覚が薄れ、納期、コストを優先的に考え失敗する例が増えていることは残念だ」と語るのは名内泰三氏だ。右の句は、こうした実情を踏まえて、システム開発/プロジェクトマネジメントの基本を説いたものである。 名内泰蔵氏は、国内外の官公庁や、金融関連企業の大規模システム開発に携わった経験を持つ日立システムアンドサービス(現在は日立ソリューションズ)の元社長。後代のために、連載『プロマネに贈る「泰蔵の一日一句」』ではプロジェクトマネジメントのエッセンスを句に込めて詠んだ。その中から、今回は