目指すのは打ち上げシステムの革新 2013.03.21 森田 泰弘 (JAXA 宇宙科学研究所 宇宙航行システム研究系 教授 イプシロンロケットプロジェクトマネージャー) 小惑星探査機「はやぶさ」の活躍はまだ記憶に新しい。そのはやぶさを宇宙に送り届けたのは、日本が誇る固体ロケット「M-V」(ミュー・ファイブ)であった。"世界最高性能"とも呼ばれたこのロケットは、コスト高を理由に2006年に廃止されてしまったのだが、現在、その後継として開発が進められているのが「イプシロン」である。プロジェクトマネージャーとしてイプシロンの開発を率いる宇宙航空研究開発機構(JAXA)の森田泰弘教授に、イプシロンとはどんなロケットなのか、今までのロケットとは何が違うのか、詳しく話を伺った。 (インタビュー・文/大塚 実 写真/MOTOKO) ピンチをチャンスに、前向きになれた理由 ──森田先生はM-Vでは最後の