2015年6月9日は、デンマークの大作曲家、カール・ニールセン(1865年6月9日~1931年10月3日)の生誕150年の記念日です。 ニールセンが生きた時代は、日本流に言うと明治~昭和初期にあたります。15世紀にはノルウェー、スウェーデンを含む大王国であったデンマークは、17世紀半ばにはスカンジナヴィア半島の領土を喪失し、ニールセンが生まれる前年には南部の肥沃な土地、シュレースヴィヒ=ホルシュタイン地方を失います。 ユラン半島北部と島嶼部だけの小国になったデンマークは、常にドイツの脅威にさらされながら独自の行き方を模索するようになります。ニールセンはこのように困難な時代のデンマークに生を受け、生涯デンマークに留まって音楽活動を続けた作曲家でした。彼の肖像が以前のデンマーク100クローネ紙幣に描かれたのは、彼の祖国に対する思いの強さが、デンマーク国民の心を打つからでしょう。 ここではニール