2017年4月29日0時58分19秒(日本時間)に出現した火球の経路。関西、北陸、関東といった広い地域で観測され、経路が精度よく求められました。(Credit: NAOJ / Kasuga et al.) 画像(1.6MB) 2017年に関西地方を中心に目撃された火球(明るい流星)が、小惑星を起源としたものであることが明らかになりました。この火球の起源である小惑星は遠い将来に地球に衝突する可能性もあります。この流星体が小惑星から放出されたメカニズムを考察することは、天体の衝突から地球を守ることにもつながる重要な研究成果です。 太陽を周回する塵(ちり)の粒が地球に衝突すると、大気中で光を放ち流星として観測されます。流星体となるこの塵粒の直径が、数ミリメートル程度だと普通の流星になりますが、数センチメートル程度だとおよそマイナス4等級の金星よりも明るく輝く「火球」として観測されます。流星体の多