化学者のつぶやき 95%以上が水の素材:アクアマテリアル 2010/2/1 化学者のつぶやき, 論文 Nature, ゲル, デンドリマー, 超分子, 高分子 投稿者: suiga 東京大学の相田卓三教授のグループから、組成の95%以上が水分でありながら、シリコンゴム程度の強度と自己修復性を合わせ持つハイドロゲルが発表されました。[1] その高含水率から「アクアマテリアル」と命名されています(写真は毎日新聞より)。 新聞各紙やYahoo!ニュースのトップにも取り上げられたので、そちらをご覧になった方も多いかもしれません。 これまでのハイドロゲルは、共有結合による架橋を利用しており、もろくて不透明なものでした。近年報告されている、層状粘土鉱物(クレイ)と高分子を用いたゲルは、クレイと水の存在下で高分子を合成して作成するために調製に手間がかかる上、実用レベルの強度、高含水率、自己修復性を獲得す