「予定通り解消させていただく。片方が良くて、片方が駄目という提携はあってはならない」。三菱東京UFJ銀行の永易克典頭取は10月20日、東京スター銀行とのATMネットワーク提携について問われ、こう語気を強めた。 三菱UFJの顧客は11月4日以降、全国2600台強に上るスター銀のATMが使えなくなる。自行の顧客の利便性を損なってでもスター銀のビジネスモデルは許さないという強い決意の表れだ。 スター銀の事業モデルは下図の通り。コンビニエンスストアなど人が集まる場所にATMを設置。そのATMを利用する他行の顧客からは手数料を取らない。つまり、「手数料ゼロ円」だ。ATMサービス維持の“財源”は「銀行間手数料」。自行顧客が他行ATMを使った際、「お礼」としてATM設置行に払う料金だ。 スター銀が三菱UFJに支払う銀行間手数料よりも、三菱UFJがスター銀に支払うそれの方が著しく多額で、不均衡になっていた