Innovative Tech: このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。 法政大学の研究チームが開発した「電気味覚を活用した炭酸飲料の刺激増幅機能を有したコップ型デバイスの開発」(PDF)は、コップに注いだ炭酸飲料を飲むと同時に舌に電気刺激を与え、炭酸の刺激を増強させるシステムだ。 炭酸飲料は、炭酸水に含まれる溶存炭酸ガスによる刺激を舌や口腔内の三叉神経で取り込み、脳に伝達して清涼感や爽快感を得る仕組み。 しかし、炭酸飲料は一度封を開けると時間の経過と共に炭酸ガスが抜け、口腔内への刺激が弱くなったように感じ、清涼感や爽快感は薄れる。この研究は炭酸飲料を飲むと同時に舌部に電気刺激を与え、炭酸刺激を増幅させるアプローチで清涼感や爽快感を維持するという。 これまでの研