昨年、全国で起きた交通事故の座席別の致死率は、後部座席が最も高かったことが警察庁の調査でわかった。 同庁は、後部座席のシートベルト着用率が低いことが原因と分析している。後部座席のベルト着用は2008年に義務化されたが、一般道では反則金などの行政処分がないことに加え、「後部座席は安全」という誤った認識が広まっていることが背景にある。 警察庁によると、昨年の全国の交通事故死者3904人のうち、1338人が自動車乗車中。座席別では、運転席で1004人、後部座席で158人、助手席では155人が死亡した。 座席別の致死率でみると、後部座席が0・36%で、運転席は0・32%、助手席は0・27%。運転席と助手席は、05年以降、ほぼ全ての新車にエアバッグが搭載されたことなどから、致死率が低下。09年以降の致死率は、エアバッグが普及していない後部座席が最高になった。