「ニュースでよく殺されたり、怪我したりするやつおるやろ、いつでも殺せるんやぞ」…。マンション管理会社の関係者を装って部屋に入り込んだ男は、そう脅すと、目隠しして手を縛った女性をマスクとゴム手袋姿で執拗(しつよう)にもてあそび続けた。平成22年夏、わずか2カ月あまりの間に、京都市や京都府京田辺市で4件の連続強盗強姦事件が相次いだ。犯行は、最長で17時間にも及んだ。 「相当長期の懲役刑をもって臨むべき」 「被告人を懲役25年に処する」。4件の事件にからみ、強盗強姦や住居侵入などの罪に問われていたのは、大津市の無職、田中豊誠被告(51)。 田中被告が全件で「無罪」を主張したため、証人17人、審理期間30日間に及び、京都地裁の裁判員裁判としては過去最長となった裁判の判決が10月10日、言い渡された。 「犯行は卑劣で悪質」「被害者が受けた恐怖感、屈辱感の精神的苦痛は計り知れない」「刑事責任は極めて重