低所得世帯を対象に、電力・ガス・食料品等の価格高騰による負担を軽減する支援として支給されている「物価高騰緊急支援金」。しかし、本当に必要な世帯に届いているかどうかは疑問があり……。本記事では山本さん(仮名)と伊藤さん(仮名)の事例の比較から、個人税制と社会保障の現状についてニックFP事務所のCFP山田信彦氏が解説します。 【早見表】年金に頼らず「1人で120歳まで生きる」ための貯蓄額 早期退職後、悠々自適な生活を送るも「緊急支援金」支給対象山本さん(仮名/60歳)は市役所から届いた「(重要)電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金」と書かれた封筒を開けて「ほう」と小さくつぶやきました。同封されていた文書には「世帯全員の個人住民税が均等割のみ課税者(または均等割のみ課税者および非課税者)となった世帯に対して物価高騰緊急支援金として1世帯当たり10万円を支給します」と書いてありました。 山本