男女間の経済的な格差はしばしば問題視される。賃金の格差、企業内における地位の格差などだ。厚生労働省の調査(2016年)によると、フルタイムで働く女性の平均賃金は男性の賃金の73%。縮小傾向にはあるものの、欧州各国などと比べると格差はなお大きいとされる。 左翼知識人や過激なフェミニストは、男女間の経済格差は、家庭や学校での性差別的な教育や、資本主義の仕組みに原因があると批判する。フランスの作家、ボーボワールの「人は女に生まれるのではない。女になるのだ」という言葉は、そうした見方をよく表す。 けれどもこうしたイデオロギー的な見方に対しては、近年活発な脳科学や進化心理学の研究に基づき、異論が唱えられている。男性と女性の脳組織には顕著な違いがあり、興味や関心、知能や感情などさまざまな面に影響を及ぼすのだ。 こうした科学的事実の指摘は、今なお一種のタブーだ。ベストセラーになった橘玲氏の著書『言っては
![「男女の経済格差は存在しない」論者が、公開討論で圧勝してしまった事件](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/804866c6ba0a0a028836a5d5f1f0d4d6c2aeacf7/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbiz-journal.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2019%2F06%2Fpost_22526_03.jpg)