アタシの手はカッコ悪い。 指は太いし、手のひらは分厚いし、色は黒いし、しわは増えたし・・・ でも感謝してる。 いろいろお世話になって、ホントにありがとう。 子供の頃は何かがきっと淋しかったのか、爪ばかり噛んでいた。 少女から大人になるとマニキュアに目覚め、噛んでいた爪は赤く染まる。 この頃何かのテレビ番組で手タレをして欲しいと頼まれた事があったなぁ。 (この野太い手が何の手タレだぁ!)と心の底から強く思い、プロデューサーに直談判。 「この手はカッコ悪いからやめた方がいいデス!」 アタシの手をチラ見したプロデューサーは「そうだね」と言って納得。 こんなカッコ悪い手さ。 でも、アタシには大事な手。 シアワセな時間も悲しい思い出も、この手は全部知っている。 今、レストランの経営をしている手はしゃれっ気まるでなし。 指輪なんて何年付けてないかしら。 結婚指輪なんてどっかにあるだろうけれど、とんとお
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