ヴェルサイユ宮殿で開催中の村上隆展に行ってきた。 すごく不思議な、もっと言ってしまえば「変」な空間だった。変わったものが好きな私としては、非常に楽しめた。 当日、開館前だというのに、ヴェルサイユ宮殿は長蛇の列だった。九月という観光には最高なシーズンであること、日曜日であることをのぞいても、これだけの人を集められるなんてたいしたものだ。日本のオタク文化もやるなあと思いながら中に入った。 が、しかし、行列にならんだ人たちが目当てにしていたものは、期間限定のオブジェではなく、イメージ通りの豪華絢爛なヴェルサイユだったようで、私と数人のオタクを除く、その他数百人の人々は、村上隆の作品に完全な無視をきめこんでいた。 たまには「せっかく来たのに変なものがあって邪魔だ」とぼやいているおばちゃ軍団もいたが、たいていの人がせっかくの珍しい作品を、まるではじめからそこにない物かのように扱っていた。 彼らは(私