タグ

ブックマーク / lleedd.com (3)

  • 山中俊治の「デザインの骨格」 » スコアを修正し続けたブルックナー、客に注文をつけるサティ

    私はクラシック音楽をよく聞きます。といっても自分では全く演奏しないし、作曲や演奏家に詳しいわけでもないので、ただのミーハーな名曲ファン。 クラシック音楽を聴きながら、作曲家の伝記や音楽歴史などを読むのも好きです。作曲家たちが、時代の流れの中で何を感じ取り、どんな新しさを発見し、何と戦ったのか。どのように自分の才能と向き合い、他の音楽家から学んでいったのか。そんなことにわくわくします。 批判を気にしながら生涯スコアを修正し続けたブルックナー。あらゆる作曲技法に精通しているが故に新しい流れに乗り損なうマーラー。新しいコンセプトの提示にしか興味がない皮肉屋のサティ。ドボルザークの旋律の美しさに嫉妬するブラームス。ショパンを敬愛し続けるリスト、そのリストに作曲なんかやめて僕の曲だけ演奏してればいいと言い放つショパン。 なんて楽しい、愛すべき芸術家たち。これが美術家やデザイナーの話だと、いちいち共

    hando
    hando 2010/09/20
    家具のように快適生活のためだけに設計された音楽という当時は画期的なコンセプトでこの曲を作曲しました。コンサート会場のあちこちに演奏者を忍ばせて休息時間にこっそりと発表したのに、どうしても聞き入ろうとす
  • 山中俊治の「デザインの骨格」 » 薄く作ると重くなる

    坂井直樹さんとの対談のために、XD展を訪れた漫画家のしりあがり寿さんは、パナソニックのレッツノートを抱えていました。「やっぱり軽いので」だそうです。そのボディの深い凹凸を眺めながら、以前にこんな発言をしたのを思い出しました。 ノートパソコンは、薄く作ると重くなる。 薄くフラットであることは、実は剛性の点では不利です。簡単に言うと曲がりやすくなります。パソコンには繊細な部品がたくさん入っていて、大きな変形は致命傷になりかねないので、アップルは、MacBookのためにアルミの塊からボディを削りだして非常に剛性の高いボディを作りました。薄くても簡単には曲がらない魅力的なボディを実現したのですが、結果的に少々重くなってしまっているのは事実です。 その点、レッツノートは薄さと画面の広さをかなぐり捨てて、軽さ、丈夫さに徹しています。まず、小さめのディスプレイを使い、部品を厚めにレイアウトして、全体をご

    hando
    hando 2010/03/16
    レッツノートは薄さと画面の広さをかなぐり捨てて、軽さ、丈夫さに徹しています。まず、小さめのディスプレイを使い、部品を厚めにレイアウトして、全体をごろんとさせることで、曲がりにくくしています。その上でボ
  • 山中俊治の「デザインの骨格」 » 曲面を作る

    ふっくら、ぽってり、ゆったり、粘り着くような、流れるような、張りのある、しっとりとした…。こうした表現からどんな曲面を思い浮かべますか。 曲面が持つニュアンスには、それを作る素材の物性が色濃く現れます。その由来をはっきり意識する事は、立体物を作るデザイナーにとって、とても重要なことです。 固いものが研磨されてできる曲面、液体が表面張力で作る曲面、伸縮性のある膜を引っ張ったときの曲面、内部の圧力で膨らんだ曲面、成長によって形成された曲面。それぞれに全く性質が違うので、むやみに混在させる事は御法度。デザイナーは意識して使い分けます。 私が慶應義塾大学SFCで受け持っている演習授業では、「河原の小石」という課題を出題しています。 「木片を削って、河原に落ちている石ころに見えるオブジェを作りなさい。」 課題の目的のひとつは、頭でっかちになりがちな学生達に、自分の手でとことん立体とつき合う経験をさせ

    hando
    hando 2010/01/29
    「木片を削って、河原に落ちている石ころに見えるオブジェを作りなさい。」
  • 1