昨年11月17日に発覚した構造計算書偽造事件。姉歯秀次元建築士が犯した前代未聞の愚行は、偽造を見過ごした建築界を窮地に追い込んだ。事件を「特異なケース」と考える建築の専門家は多いが、失ついした社会的信用を取り戻すためには、建築界全体の問題として危急の対策に取り組む必要に迫られている。国土交通省は社会資本整備審議会に基本制度部会を設置し、建築確認制度や建築士資格制度などの見直しに着手した。専門家にも、自らアクションを起こして議論を重ね、信頼回復への道筋を見定めていくことが求められている。 【事件で浮き彫りになった問題点】 偽造を見抜けない建築界のシステム “下請け”という弱い立場の構造設計者に、建物の安全性の根幹が任され、それが建築確認という不十分な審査体制でしかチェックされない。構造計算の過程はコンピューターでブラックボックス化され、その内容は関係者にもわからない。そんな危うい体制
橋本元一NHK会長らが会見 経営計画などについて会見するNHKの橋本元一会長(左から3人目)ら(東京・渋谷のNHK) (写真提供:時事通信社。なお同写真およびキャプションについて、時事通信の承諾なしに複製、改変、翻訳、転載、蓄積、頒布、販売、出版、放送、送信などを行うことは禁じられています) 前回のコラムでは、「地上波デジタル放送は、放送局にとっては諸刃の剣」という内容の話をした。デジタル放送になった途端に、世界中の誰もがインターネットを通じて無料で視聴できるようになってしまう。当然、目下議論されているスクランブルだの課金制度だのは意味をなくすし、日本ローカルを前提にした従来の番組制作にも見直しが迫られてくる。また府県別の放送免許と言う概念も、ハードとソフトが一体になった放送局と言う概念も消し飛んでしまう。 2011年、日本が完全に地上波デジタル放送に切り替わった時、放送局は
YOZANは1月20日、ライブドアとの関係にコンプライアンス(法令遵守)上の問題はないとする法務的調査の結果を発表した。「当社はライブドアの傘下になく、業務提携契約も締結していない」(YOZAN) ライブドアが所有するYOZANの株式は2万3381株で、同社発行済み株式の1.79%にとどまる。ライブドア子会社のライブドアファイナンスは、YOZANの転換社債型新株予約権付社債を60億円分保有しているが、YOZANでは同社債を指定の第3者に譲渡するよう交渉中という。ライブドアファイナンスが譲渡を実行した場合、キャッシュフローに影響はないとしている。 ライブドアの公衆無線LANサービスへの基地局提供は受発注契約であり、支配的な提携とは異なると説明。すでに締結した基本契約は誠意をもって履行するという。個別実施契約の締結については、リスクを重視して進める考え。 またYOZANは同日、WiMAX規格に
厚生年金の保険料は給与やボーナスから天引きされているため,銀行振込の金額が変わったときにちょっと気になるくらいで,日頃はじっくりと見たことがないかもしれません。では,厚生年金の保険料はどのように決まり,いくらくらい支払っているのでしょうか? 毎月の厚生年金の保険料は,標準報酬月額(毎年4月から6月の月給の平均額)ごとに30等級に分かれています。それぞれの等級ごとに適用される標準報酬月額(最低9万8000円から最高62万円まで)が決まっています。この金額に保険料率(2005年10月からは14.288%)をかけ,会社と本人で折半して負担します。 また,賞与(ボーナス)については,1回につき150万円を限度として支給額(千円未満切捨)に保険料率をかけ,会社と本人で折半して負担します。 (例) 標準報酬月額が55万円,1回のボーナスが137万5000円の会社員の場合 ・毎月の厚生年金保険料
1000円でできる防犯対策 防犯研究者が伝授する手作りセンサー 「防犯グッズ」として売っているものは押しなべて値段が高い。誰か不審者が入って来やしないかと不安だが、そこまでお金をかける気にもなれない。それならここは手作り。安く手軽に作ってしまおう。わずか1000円でできる防犯用の「釣り糸センサー」を考案した防犯研究者がいるらしい。早速訪ねて、教えを請うた。(茂木俊輔=フリーライター) 2005年7月13日 講師は二人。日本女子大学で教べんを執る清永賢二教授(左)と、防犯コンサルタントでステップ総合研究所の川嶋宏昌主任研究員(右)だ(写真:特記以外はいずもとけい) 清永賢二教授の自宅と隣家とのすき間。実際、ここに侵入盗が入り込んで、窓から隣家に忍び込んだとのこと。そこで、このすき間に自作した釣り糸センサーを仕掛けてみる 防犯研究者というのは、警察庁の科学警察研究所を経て日本女子大学人
リポート: 【今週のハイライト】 耐震強度の偽装問題は偶発的事件か、業界の構造問題か?(1) ナビゲーター:長島 修氏(さくら事務所代表) 2005年11月28日 後編はこちら>> 魔女狩りの嵐で、業界全体が機能停止状態に 耐震設計偽造問題が、世の中を席巻している。 我々人間にとって、「住まい」という器の安全性が脅かされるということは、心理学的にもより原始的な欲求を脅かされることとなる。いま、生命の危険を脅かす強い不安感が幾何学級数的に社会に蔓延している。TVのどのチャンネルを回しても「偽造」「偽造」のオンパレードだ。 問題のマンションにお住まいの方は、精神的にも相当な負担がおありだろうし、現実の対応は、本当に大変だと思う。 また業界内では、この件が一気に社会問題化したことで、各社とも対応に苦慮している。 「とにかく不安だから契約しない」など、事件とは直接的な
第6回 現場で働く医療従事者のためのガイドラインを確立せよ! ~がん告知でないがしろにされる患者本人~ 高知県の近森医師はがん告知において患者の個人情報や意思がないがしろにされていると指摘する。専門家と本人、家族の間におけるプライバシーとその保護にはどんな問題があるのだろうか。 遺族名簿の提供は必要か、不要か さて、前回に引き続きもう1通頂戴したメールは、高知県の医師、近森正昭氏からだ。その内容をご紹介しよう。(以下、指定のないカギカッコは近森氏の手紙。一部読みやすいように変更) 第6回目のコラム「過剰な個人情報保護が社会を分断する!」で、私はJR福知山線の脱線事故に際し、遺族の1人が遺族名簿の提供をJR西日本に要請したがJR西日本側が「個人情報なので名簿は渡せない」と拒否した話を書いた。これに対して、近森氏は以下のようなメールを送ってくれた。 「病院勤務医ですが、末期癌などの説
打ち上げられても無用の負担となる可能性あり 国際宇宙ステーション(ISS)のために日本が開発している実験室「きぼう」を巡る状況は、米国と日本との間で、「どちらが先に打ち上げを諦めるか」のチキンレースの状況を呈しつつある(前回の記事参照)。 チキンレースの結果は、(1)米国が「きぼう」打ち上げを放棄する、(2)日本が「きぼう」打ち上げをあきらめる、(3)何らかの妥協が成立し「きぼう」の全部、ないしは一部が打ち上げられる――の3パターンだ。 米国は、最小の出資でISSを最大限使い倒し、「成功」のレッテルのもと、終了させようとしている。すると上記の結果のうち、(1)が米国にとっての敗北であり、(2)と(3)は勝利ということになる。 (1)は米国が政府間協定で成立した国家間の約束を守れなかったことを意味する。(2)では、守れなかった責任は日本にあるということになり、米国には責任がないという
仕事上のうっぷんがたまると、ついムチャ食いしてしまう。人間関係の悩みがあれば酒やタバコに逃げ込みたくなる――。誰にでもあるこうした経験から、生活習慣病の根本に「ストレス」があることは、多くの人がうすうす感づいている。 8月末に秋田市で開催された第46回日本人間ドック学会学術大会のシンポジウム、「人間ドックは心の問題にどう取り組むか」で、昭和大学医学部公衆衛生学教室の高橋英孝助教授は、異なる3つの調査の分析結果を発表した。それによると、ストレスが生活習慣に偏りを生じさせる可能性を示唆する結果を得たという。 一つ目の調査は、ストレスを測定する質問紙を、人間ドック受診者に対する問診に利用している都内のある健診センターで、昨年12月から今年3月にかけて652人に対して行ったもの。 この調査の結果、頭痛・頭重感や食欲不振・胃もたれなどの「心身症状」の点数が高い上位25%の人は、中央の50%の人
ソニースタイル・ジャパンは9月29日、エンターテインメントロボット「AIBO」の新シリーズ「ERS-7」を同日より受注開始すると発表した。価格は19万4250円。専用ソフトウエア(AIBO-ware)の新版「AIBOマインド 3」をプリインストールし、コミュニケーション性能を強化した。 AIBOの感情や行動を言葉で表す「ボイスサウンド」機能を標準搭載。従来はカスタマイズが必要だった言葉によるコミュニケーションを容易にしたという。また語彙を従来の200語程度から1000語に増やした。1語の長さも増し、複雑な言葉を状況に応じて使えるようにした。 「オーナーとAIBO間のコミュニケーションを、より自然にし、AIBOの行動や気持ちをわかりやすくした」(同社) 新たに「AIBOフォトダイアリー」機能を備え、AIBOが毎日自動的に写真を撮影し、短い日記をつけるようにした。内容は、パソコンとAIBOを無
8月8日、竹中平蔵氏は閣僚としてただ1人、参議院での郵政民営化法案の否決に立ち会った。一夜明けた9日、法案の生みの親は日経ビジネスの取材に応じた。否決、解散総選挙へと至る激動での疲れは隠せないものの、自らの政策を挫折させた政界の歪みをぶちまけた。(聞き手は小平 和良) 問 参議院で郵政民営化法案が否決され、衆議院は解散となりました。率直な感想を聞かせてください。 答 私たちは非常にストレートに問題提起したつもりです。人口減社会を目前にして郵政問題は小さな政府を作っていく入り口にあると。 不幸にして今回の法案が成立しなかった以上、本当に日本をどうするかを国民に決めていただくしかないと思いました。改革を続けるのか、とりあえず先延ばしにして大きな政府になってもいいのかを。 非常によくできた法案 問 国会が郵政民営化法案を成立させなかった理由は何ですか。 答 それは郵政に既得権益を持っている人がい
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