東京商工リサーチは9日、2019年の上場企業の早期退職や希望退職の対象が9月末時点で既に27社・計1万342人に達したとの集計を公表した。14年以降は円安で企業業績が好転したことなどから年間1万人を下回って推移してきたが、6年ぶりに大台を突破。リーマン・ショック後の10年の1万2223人を超す勢いとなっている。 東京商工リサーチによると、27社のうち約7割に当たる18社が直近の通期決算で純損益の赤字か減収減益となっており、業績不振による合理化が目立った。業種別では電気機器が8社が最多で、薬価引き下げなどで経営環境が厳しい製薬が4社で続いた。