相次ぐ不祥事に揺れる安倍政権に対して、首相経験者など自民党OBが批判を強めている。国会議員は退いたものの、いまなお党内に一定の影響力を持っており、安倍晋三首相の3選がかかった党総裁選の行方にも影響を与えそうだ。 福田康夫元首相は25日、自民党石破派の伊藤達也元金融相の講演会に参加。自身が旗振り役だった公文書管理法に触れ、「いくら法律やルールをつくっても守ってくれなきゃ全く意味がない。政府の信用を失う」と述べ、財務省による公文書改ざんなどを批判した。 OBの政権批判は福田氏にとどまらない。安倍首相を自身の後継に見据え、官房長官などに登用した小泉純一郎元首相は14日、森友学園や加計学園問題をめぐる政権の対応について、「(国民からの)信頼がなくなってきた」と指摘。安倍首相の総裁3選は「難しいだろう」と述べた。 山崎拓元副総裁も24日、BS番組に出演し、「内閣支持率が下がって自民党(支持率)が下が
自民党の山崎拓・元副総裁と武部勤・元幹事長は24日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、財務省などで相次いだ不祥事について議論した。 山崎氏は「組織内部で重大な事案が生じた時はトップが責任を取る(ものだ)」と述べ、麻生財務相の進退について「辞める以外に責任の取り方はない」とした。 武部氏は「安倍首相は『うみを出しきる』と言うが、国民に分かりやすい『けじめ』をつけるつもりでやってもらいたい」と注文を付けた。
主将が逃げ切るために、追撃してくる敵の前に部下を順番に残して死ぬまで戦わせ、自分が落ち延びる時間を稼ぐ。関ヶ原で島津軍が見せた「捨て奸(すてがまり)」と呼ばれる戦法だ。 ちょうど1年前、森友疑惑が最初に噴出したとき、安倍首相はこの戦法を成功させた。稲田朋美・元防衛相や「震災が東北でよかった」の今村雅弘・元復興相ら失言・スキャンダル大臣を次々に更迭し、自身の疑惑から逃げ切った。 そしていま、再び首相は「討ち死にせよ」と佐川宣寿・前国税庁長官を国会証人喚問に突き出した。おそらく佐川氏の次は、副将である麻生太郎・副総理兼財務相のクビを差し出すことで自身の逃げ切りをはかろうとするはずだ。 しかし、二度目の「捨て奸」は通用しそうにない。自民党の総裁・副総裁を経験した重鎮たちが「これでは国を誤る」と公然と声を上げはじめたからだ。 「安倍首相も麻生氏も(佐川氏の起用を)適材適所と言い切った。これには呆れ
自民党に、リベラルの姿なし――。山崎拓・自民党元幹事長は13日、福岡市内であった自身の講演会で、立憲民主党の辻元清美・国会対策委員長をゲストに招き、リベラル勢力への期待を語った。 山崎氏は「政治はリベラルと保守が互いに切磋琢磨(せっさたくま)して、良い政策にしていく」とし、盟友の加藤紘一氏亡き後、自民党にリベラル派がいなくなったと指摘。「立憲民主党はリベラル。リベラル勢力が伸長するよう、私も陰ながら応援していきたい」と述べた。 一方、辻元氏は講演で、与野党が伯仲の議会の構成が望ましいとしたうえで、民進党分裂以後の野党の現状を「複雑骨折」と表現。「どう治療すれば良いか苦慮しながら国会運営をしているが、間違って治すと余計、悪くなってしまう」と語った。(中崎太郎)
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