忘年会シーズン。不景気とはいえ、夜の繁華街はいつもよりにぎやかだ。酒といえば飲み過ぎによる肝機能低下が気になるが、同時に危険にさらされているのが“歯”。長時間の飲酒に加え、酔っぱらってそのままゴロン…なんてことを繰り返していると、歯が溶けて取り返しのつかないことになる。 「忘年会が続いた後に、歯が痛いことに気づく人が多い」と警鐘を鳴らすのは東京都中野区の日野浦歯科医院の日野浦光院長。長時間、飲み食いした後にそのまま放置すると、歯の表面のエナメル質から、カルシウムイオンなどのミネラル分が溶け出し、歯の表面が溶ける。これが進んでエナメル質の下の象牙質が透けてみえる症状を「酸蝕症(さんしょくしょう)」という。 エナメル質はpH5.5以下の酸に弱いが、酢の物やレモンなどかんきつ類に加え、ビールやワイン、炭酸飲料がこれに当てはまる。ビールを飲みながら、レモンをたっぷり絞ったから揚げなど、よくある