有機薄膜太陽電池は、Si(シリコン)を使わず、2種類の有機材料を混ぜ合わせて塗るだけで発電できる。軽量であり、量産性に優れていると考えられている。しかし、何十年も先行するSi太陽電池に果たして対抗できるのだろうか。産業技術総合研究所は、有機薄膜太陽電池の製造コストを見積もり、どのような技術改良が必要なのか指針を示した。 国を挙げて太陽光発電システムの普及に取り組む日本。こうした中、新規に太陽電池ビジネス(製造ビジネス)に参入するべきか、止めるべきなのか。海外企業との競争が激化する環境下で、各社は難しい判断を迫られている。 特に難しいのがSi(シリコン)などの無機材料「以外」を使った太陽電池だ。新規太陽電池は量産段階に入っておらず、材料コストや製造コストを見積もりにくい。このような新規太陽電池の候補は色素増感太陽電池や有機薄膜太陽電池などだ。 有機薄膜太陽電池の変換効率は、単結晶Si太陽電池