「楽は苦の種、苦は楽の種です」 「どういう意味ですか」 「『苦』の後に幸せがあるということです」 2日夜、都内のホテルの一室。官房長官、平野博文が米駐日大使、ジョン・ルースと食事をともにしながらかわした会話だ。 首相、鳩山由紀夫が掲げる5月末までの米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設決着に向け厳しい局面にさしかかっているものの、これを乗り切った暁には日米同盟はより緊密になる。平野はこう言いたかったようだ。 会談が明るみに出た4日午前、首相サイドから問い合わせを受けた平野は「一般的な会談であった」と返答した。この後の記者会見で、事前にルースとの会談を鳩山に伝えていなかったかと聞かれると、「いちいち外で会う人について報告してませんから」と平野はぶっきらぼうに答えた。 「自分の権力を見せつけようとして、余計なことを言ってしまうんだよね。首相が苦しんでいるのに」 首相周辺は苦々しげに
自民党の大島理森幹事長は6日、沖縄県の米軍普天間飛行場の移設問題をめぐり、「首相は5月に決着するといったが、かなり困難だと思う。できなかったら即刻、退陣してもらわなければならない」と述べ、5月末までに決着しなければ鳩山由紀夫首相の退陣を求める考えを明らかにした。那覇市で開かれた党沖縄県連大会のあいさつの中での発言。 これを受け鳩山首相は同日午後、東京都内で記者団に「約束は約束として、しっかりと守らなきゃならない。ひとつひとつの政策の実現に向けて覚悟を持って臨むのは当たり前の話だ」と述べ、5月末までの決着をめざして全力で取り組む姿勢を示した。 首相はまた、「国民への約束を守るために全力を尽くすのが新政権の基本的な方針だ。以前の内閣では公約は守らなくても大したことはないと言った。そういう政治が国民に鉄槌(てっつい)を食らわされたと思っている」と大島氏に反論した。 一方、与党・国民新党の下
岡田克也外相は6日、札幌市内で講演し、沖縄県の米軍普天間飛行場の移設問題で平野博文官房長官と北沢俊美防衛相がルース駐日米国大使と会談したことに触れ、「外務大臣は外されているのではないかとメディアは書くが、私と平野長官と北沢大臣は昔から非常に仲が良いトリオだ」と強調した。 移設問題での米側の交渉窓口であるルース氏と平野氏らとの会談に、対米交渉の責任者である岡田氏が同席していなかったことには外務省内からも疑問の声が出ている。 だが、岡田氏は講演で「(平野、北沢両氏と)お互いよく連絡を取り合いながら作業をしている」と説明。その後の記者会見でも「(2人は)非常に古い友人なので私に負担をかけてはいけないという気持ちがあるのだろう。2人に感謝をしている」と語った。
遅刻した前原誠司国交相(手前左)に話しかける平野博文官房長官(右)。左後ろはやはり遅刻の原口一博・総務相=3日午前、参院第一委員会室(酒巻俊介撮影) 3月3日の参院予算委員会に3人の閣僚(仙谷由人国家戦略担当相、前原誠司国土交通相、原口一博総務相)が遅刻した問題は、鳩山政権の「たるみ」を象徴的に示す出来事として、野党のみならず民主党内からも強く批判された。委員会の冒頭で、3閣僚はそれぞれ陳謝したが、本気で反省しているのかどうかよく分からない謝り方だった。 遅刻がそれほどの大問題なのかどうかという点については、自民党の義家弘介参院議員が次のように指摘している。 「受験生が私見に遅刻したら受けられるだろうか。事情があろうとも、5分、10分遅れて『申し訳ありませんでした』と頭を下げてもできないんですよ」 遅刻しても許されるケースと許されないケースがある。友人との「遊び」の約束なら1、2分遅れても
岡田克也外相は6日、札幌市内で記者会見し、オーストラリア連邦警察が同国の港に寄港した反捕鯨団体シー・シェパードの抗議船スティーブ・アーウィン号を捜索したことについて、「(2月に訪豪した際に)ラッド首相、スミス外相に『オーストラリアの港に入ったときにはきちんと対応してもらいたい』と申し上げた。捜索が事実だとすると、われわれの考え方について理解をし、行動に移していただいたということだと思う」と評価した。
ある日本の家電メーカーでの会話。まずは副社長室での会話から。 技術部長:副社長、来年度の予算の件はどうなりましたか 副社長:大丈夫だと言っただろう。台湾・中国からの追い上げは相変わらず激しいが、テレビは家電ビジネスの要だ、経営陣としてもここだけは手を抜けない。来年も君たちにがんばってもらわなければならない。 技術部長:もちろんです。そのあたりは現場のエンジニアたちも強く感じてると思います。ちなみに、メールに書いてあった「戦略の変更」って何ですか? 副社長:そのことなんだが、経営会議でも持ち上がったんだが、台湾勢と戦うには、我が社にしかできない「差別化要因」が必要だ。価格競争では彼らにかなわない、消費者にとって目に見える価値を提供して、台湾製品よりも3割・4割増の値段でも喜んで買ってもらえるテレビを作らなければならない。私は、キーワードは「クラウド」だと思っている。 技術部長:え?「ク、クラ
高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)を運営する独立行政法人「日本原子力研究開発機構」(茨城県東海村)の業務を請け負う企業3社が1998〜2008年に、福井県の首長や国会議員計3人の関連政治団体などから計1085万円分のパーティー券を購入していたことが朝日新聞の調べで分かった。 この3社は、同機構OBを役員として迎えており、売上高の6〜8割を機構からの請負業務が占めている。同機構の1800億円の経常収益のうち約9割が国の交付金や補助金など。同機構は95年から停止中のもんじゅの今年度内の運転再開を目指し、2月に福井県と敦賀市に事前協議を求めた。再開には、県と同市の了承が必要だ。同機構は「(パーティー券購入は)把握していない。コメントする立場にない」としている。 3社は、「高速炉技術サービス」(FTEC、敦賀市)、「TAS」(同市)、「NESI」(東京都台東区)。FTECはもんじゅ、TAS
北海道教職員組合の幹部らが逮捕された事件を受け、取材に応じる民主党の小林千代美衆院議員=6日午前、北海道江別市 北海道教職員組合(北教組)の不正資金提供事件で、陣営幹部が逮捕された民主党の小林千代美衆院議員=北海道5区=は6日、地元・江別市で報道陣の取材に応じ、進退について「今の時点では判断できない」と、引き続き明言を避けた。 小林氏は幹部逮捕翌日の2日にも、国会内で「(事件の)内容が伝わっていない。今後の進展を見守っていきたいと思う」と述べていた。 事件では、昨年の衆院選をめぐり平成20年12月〜21年7月、北教組側から小林氏陣営に計1600万円が提供されたとして、政治資金規正法違反容疑で北教組幹部や陣営の経理担当者が逮捕された。
枝野幸男行政刷新担当相は6日午前の読売テレビ番組で、独立行政法人や公益法人を対象とする「事業仕分け」第2弾は4月下旬から実施されるとの見通しを示した。 枝野氏は「国の財政の無駄な部分にしっかりとメスを入れたと、国民に認識してもらえるところまでガリガリやる」と強調した。
昨夏の政権交代という「熱狂」が世間的にもようやく冷めた。男女関係と同じで、一度冷めれば、嫌なところばかりが目につく。 「で、どうするの?」 小学生の長男に聞かれてドキッとした。「うちは3人でしょ、子供。3人分でしょ、子ども手当。そのお金どうするの」 小学生の言葉は「子ども手当はボクらのお金」という空気で満ちている。子ども手当はゲームになるか、それとも寿司(すし)に化けるのか。学校でも「使い道」が話題沸騰中のようだ。 「いいの、そんなこと。水泳教室でなくなっちゃうでしょ」。政治部デスクより、母の方が理論武装している。 政権交代を生み出した「直接給付」が、家族に対立を生み出すとは…。「子ども手当が父のたばこ代に流用されると疑っているのだろうか」。父も長男を見つめる。 「政権交代さえすれば何でもできる」という期待感も冷めた。 テレビで芸能人が「そんなに簡単に財源なんて出るの。できなかったらどうす
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