[第33回] フリーメイソンの被災地支援 イメージ改善につながるか 宮地ゆう Miyaji Yu(GLOBE記者) 三浦英之 Miura Hideyuki(仙台総局記者・南三陸駐在) おどろおどろしい「秘密結社」として描かれてきた「フリーメイソン」の日本支部が、東日本大震災の被災地で支援活動をしている。世界各地の会員から集めた寄付をもとに、被災地に水や食料を届け、津波で流された寺を再建。漁師への漁船の寄贈にも乗り出した。「日本のフリーメイソンのイメージを変えたい」という日本支部。狙いは成功するか―。 いまもがれきが積み重なる宮城県南三陸町の沿岸から少し山側に入ると、真新しい寺の本堂が見えてくる。曹洞宗の西光寺だ。津波で本堂や墓の一部が流されたが、4カ月後の7月には、再建を果たした。 震災直後、住職の小沢良孝は途方にくれていた。がれきになった本堂の中から、近所の人たちが本尊を救い出してくれた