2018年11月26日のブックマーク (1件)

  • 【文芸時評】10月号 早稲田大学教授・石原千秋 おばあさんの時代(1/2ページ)

    紅野謙介が怒っている。いま進行している教育の「改革」に対してである(『国語教育の危機-大学入学共通テストと新指導要領』ちくま新書)。新指導要領やセンター試験に代わる新テスト(大学入学共通テスト)でもっとも大きな「被害」を受けるのは国語である。 僕は、義務教育で使われている国語教科書を分析して、〈国語教育は道徳教育となっている〉と批判したことがある。たとえば、文学はどう読んでもいいはずなのに、学校では「正解」が一つに決まる。それは、道徳に見合った読み方だけが「正解」となるからだ。つまり、国語には「道徳」という明示されないルールがあって、それがわかれば「国語ができる」ことになる。これは国語教育の名を借りた道徳教育だと批判した(『国語教科書の思想』ちくま新書)。 今度の「改革」が文学の息の根を止めるものになることは知っていたが、紅野謙介のから多くのことを学んだ。試験的に行われた新テストのひどさ

    【文芸時評】10月号 早稲田大学教授・石原千秋 おばあさんの時代(1/2ページ)