ミネルバ大学が目指す「高等教育の再創造」とは 15年から17年までミネルバ大学の日本連絡事務所代表を務めた山本秀樹氏は、同大学が生まれた理由は4つあると話す。 まず、1つ目はアイビーリーグをはじめとする米トップ校が、限られたお金持ちの子息が通う“富裕層クラブ”になってしまっていることだ。一見、才能のある世界中の学生に門戸が開かれているように見えるものの、実際は学費が高くてアクセスできる学生が限られている。学費のほか寮費や課外活動費などを含めると年間1000万円近い費用が必要なため、経済的支援を得られるのが一部の学生と考えると、残りは全額自己負担できる富裕層の学生になるというわけだ。 「アイビーリーグの各大学、スタンフォード大学、デューク大学といった米名門大学の入学者は、トップ1%の高所得層の子息が平均所得より下の低所得層の子息より多く、不公平な状態になっています。しかも、自校の卒業生の関係